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「カナディアン・スキンズ」最終日

毎年、カナダの英雄マイク・ウィアがホスト役で開催されるカナディアン・スキンズ(注1)。今年もお馴染みのセルヒオ・ガルシアビジェイ・シン、そして88年に参加したときにはパターで200ヤード以上飛ばす、「飛ばし屋」ぶりを披露したジョン・デーリーが参加。初日はビジェイが5スキンズ獲得のトップ。残りの4スキンズはデーリーが取り、ホストのウィアは面目丸つぶれ状態だった。さて、後半9ホールの最終日はどうなるのか?

後半戦スタート前のティグラウンドでは、マイク・ウィアのマネをして左打ちを披露するビジェイ・シンに、ギャラリーが喜ぶ。さらに、初日の出来栄えに不満足なガルシア。初日、最終ホールで林からアウトしたボールがジョン・デーリーのキャディバッグに当ったことへの腹いせか、デーリーのキャディバッグを持ち上げ逆さまに。中のクラブを全部出してしまう。もちろんガルシアなりの悪戯ジョークなのだが、これにはギャラリーは大笑い。このイベントならではの愉快な雰囲気で後半戦が始まった。

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出だしの10番は持ち越しとなり、続く11番。ガルシアのピッチングが、ピン手前2メートル内につけてバーディ・チャンス。しかしカップ右に外してしまい、このホール分も持ち越し。12番も持ち越しになり、13番でビジェイにチャンス。2打目85ヤードをロブウェッジでピタリと合わせてきたビジェイが、先にバーディを取り4スキンズ分に王手をかけた。しかし、そこにジョン・デーリーがグリーンオーバーするドライバーショットを見せ、グリーン奥のエッジからイーグルパット。これは入らなかったが、バーディを奪い、これまた「持ち越し」。

16番、7スキンズ分まで積み上がり、賞金額が膨らむ。そんな”美味しいところ”を持っていったのがガルシアだった。ロブウェッジで73ヤードをピン横1メートルにつけ、バーディ。神の子は抜かりない。一気に7スキンズ獲得となりトップ。それまでいつもの調子でペラペラしゃべっていたガルシアのしゃべりに、この後拍車がかかったことは言うまでもない。

残り2ホールとなった17番では今度はデーリーが見せた。17番パー4(303ヤード)を3番ウッドでグリーンオン。2パットでバーディ。マイク・ウィアもバーディチャンスをつくり挑むが、左に外し、このスキンズはデイリーのもの。最終18番分は持ち越しとなり、エキストラホールへ。17番で行われた2つ目のエキストラホールで、ウィアに嫌なデジャブー。本戦時と同じようにウィアがバーディチャンスを生かせず、代わりにガルシアが決めて、通算8スキンズ。ビジェイとデーリーが5スキンズで分け、ホスト役のウィアーは0スキンズと悲しい結果に終った。

◇最終結果
セルヒオ・ガルシア:8スキンズ=121,663ドル
ビジェイ・シン:5スキンズ=59,187ドル
ジョン・デーリー:5スキンズ=55,899ドル
マイク・ウィア:0スキンズ=0ドル

セルヒオ・ガルシア
「昨日は素晴らしいプレーをしたのに1スキンズも取れなくて、反対に今日は酷いプレーだったのに、16番でバーディを取ったら7スキンズももらっちゃった。ラッキーだね」

ジョン・デーリー
「僕はこのイベントが大好きなんだよ。いつも来たい、参加したいって言いつづけてきたんだ。とても楽しかったし、ゲームを面白くするのに貢献できたと思うよ」

(注1)スキンズマッチとは、1ホール毎に賞金を懸け、そのホールでスコアが最も良い選手が賞金を獲得するゲーム。2名以上の選手が好スコアで並んだ場合は、次ホールへキャリーオーバー(持ち越し)となる。

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