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1998年 マスターズ
期間:04/09〜04/12 場所:オーガスタナショナルGC(米国ジョージア州)

過酷なコンディションに上位のスコア伸びず 丸山、雪崩の80、尾崎も予選落ち!

初日のアウトでは快進撃。短い時間とはいえ、一時は単独トップにまでいった丸山茂樹だが、やはりマスターズという試合は特別だった。2日目は信じられないようなゴルフでボギーの連発。なんと80を叩いてしまった。

しかしゴルフ内容そのものが特に悪かったわけではない。ショットは決して悪くはないし、これが日本だったら十分60台でホールアウトできたような内容だった。しかしオーガスタナショナルでバーディを奪うためには精密なピンポイント攻撃が必要なのだろう。ほんの50センチ、1メートルの落下地点の違いが、実際には何十メートルもの差となって跳ね返ってくる。

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「ショットはよかった」と丸山も言っていた。「でもパットがあれじゃね。どうにもならないよ」
実際には、ショットが問題だったのかも知れない。99点のショットが必要なのに、95点のショットしかできない。日本でなら問題にもならないそのたった4点の差が、オーガスタではとびきり難しいラインのパッティングを残してしまう --- そんなふうに言ってもいいのではないだろうか。

風が強かった。例年のうららかなオーガスタのイメージはなく、寒さと強風が選手たちを苦しめた。そしてグリーンも読みきれなかった。「読めない。考えていると、頭がうんじゃう」と丸山は表現した。頭が混乱してしまう。どう打っていいかわからない。まったく自分のゴルフをさせてもらえない。おまけに冷静に考えることを邪魔するように、風が吹き荒れる。
ボギー街道まっしぐらの80。トータルで10オーバー。「経験が必要だということが、よくわかった。また、必ずここへ来ます。今週はいい経験をいっぱいしたから」

初日は精彩を欠いていたように見えたジャンボ尾崎は、この経験をたっぷり持ち合わせている。派手ではなかったが、終わってみると8オーバー。予選こそ通れなかったが、結果的には丸山より上にいってしまった。

2日目を終わってトップはデュバルとカプルス。しかし5アンダーなんて、気休めにもならない貯金だ。タイガー・ウッズが珍しく(?)辛抱しながら1アンダーを守っているが、これは決勝に入ってからかなり不気味。3日目、必ず攻勢をかけてくるだろう。その積極的な攻めが丁と出るか半と出るか、それによって優勝争いの予想はガラリと変わってきそうな気がするのだが。

3日目からは天気がよくなりそうという話だが、もし風がおさまり、青空がのぞくようならバーディもガンガン出始めるだろう。マスターズ恒例のバーディ合戦が始まると、見ているほうも面白くなる。
(オーガスタ 久保田千春)

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