E.エルス マスターズへの道を切り開けるか
2012年 トランジションズ選手権
期間:03/15〜03/18 場所:イニスブルックリゾート(フロリダ州)
E.エルス、終盤まさかの失速でプレーオフに進めず
フロリダ州のイニスブルックリゾートで行われた「トランジションズ選手権」最終日。アーニー・エルス(南アフリカ)が上がり2ホールでスコアを崩し、通算12アンダーの5位タイに終わった。
この最終ラウンドの中盤の主役は、間違いなくエルスだった。8アンダーの7位タイからスタートすると、前半に4つスコアを伸ばして折り返す。さらにインに入ってもショットの切れは冴えるばかりで10番、12番とバーディを奪ってついに通算14アンダーの単独首位に浮上した。
<< 下に続く >>
ところが「スネーク・ピット(ヘビの巣)」と名づけられた上がり3ホールに悲劇のドラマがあった。16番でセカンドショットをピン上1.5メートルのバーディチャンスにつけるが、これを外して後続との差をひろげられない。さらに17番(パー3)ではティショットを右サイドに大きく外し、痛恨のボギーで通算13アンダーとし、トップタイグループに飲み込まれてしまう。そして最終18番。セカンドショットはグリーン左のラフへ。アプローチは微妙な1.5メートルのパーパットを残してしまい、これを外してプレーオフ進出の権利すら失ってしまった。
「今日は良いゴルフをしていたが、ひとつだけ悪いショットがあった。17番のティショットだ。リズムを失ってしまった」。今年4月の「マスターズ」出場権がいまだ、その手に無いエルス。次週の「アーノルド・パーマーインビテーショナル」終了時に世界ランク50位以内に入る必要がある。今週勝てば文句なしでその権利を手にしたが、土壇場で崩れた。「冷静になって話すのがいまは難しい。良いゴルフはしていたと思う。来週から勝てるようにやってくだけだ」。19年連続のオーガスタナショナルでのプレーは、まず次戦の結果いかんに委ねられた。(フロリダ州タンパ/桂川洋一)