2012年 プエルトリコオープン
期間:03/08〜03/11 場所:トランプインターナショナルGC(プエルトリコ)
遼、今週から3連戦 マスターズ出場決定に「すごく驚いた」
米国男子ツアーにスポット参戦中の石川遼は3月8日(木)~11日(日)までの4日間、プエルトリコのリオグランデで行われる「プエルトリコオープン」に出場する。米国時間6日に、特別招待選手として今季の海外メジャー初戦「マスターズ」出場が決まり、4年連続の夢舞台に向け改めて意欲を示した。
石川の耳に正式決定の吉報が届いたのは、今大会開幕直前の練習中。当初は、本戦出場権を付与される3月26日発表の世界ランク50位以内の確保を目指した戦いの真っ只中だった。それだけに「うれしい気持ちもあり、僕のことを見てくれている(マスターズ委員会の)人々がいてくださったという意外な感じがある。正直、すごく驚きました」と満面の笑みとはいかない。喜びや安堵以外の思いが入り混じった複雑な気持ちを吐露した。
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しかしその一方で強い“責任感”も覚えている。マスターズの主催者サイドは日本を代表する若き才能を評価しながら、「彼が出場することで、日本だけでなくアジアでの関心が高まる」と指摘。それだけに「裏を返せば、アジア、日本のゴルフ界を激励していただいているような気がしました」と身が引き締まる思いを感じずにはいられない。
石川は急遽参戦を決めた今回の「プエルトリコオープン」から「トランジションズ選手権」、「アーノルド・パーマーインビテーショナル」と3週連続で試合に出場する。中でも今週は、ロリー・マキロイ(北アイルランド)やタイガー・ウッズほか世界ランキング上位選手が集う「WGCキャデラック選手権」が米フロリダ州で開催。このWGCの出場を逃した石川の同ランキングは現在53位で、いわゆる“裏開催”の「プエルトリコオープン」の出場選手のうち、最も高い。
だが「こういう“裏”でやっている試合に出場が巡ってきた選手は『やってやるぞ』という気持ちがすごく強いはず」と、超一流選手不在の中、存在をアピールしたい新鋭プレーヤーが、虎視眈々と上位を狙うことは百も承知。そして、石川自身がもちろんその一人だ。
マスターズまでは約1か月。オーガスタ行きのチケットは掴んだが、今後はその資格を得た選手としての真価を問われる期間でもある。またひとつ、新たな重圧を背負った石川の戦いがスタートする。(プエルトリコ・リオグランデ/桂川洋一)