見たい選手を検索できる!ピックアップフォトギャラリー
アンの時代を揺るがす、次なる潮流は生まれるか/2012年国内女子ツアープレビュー
2012年の国内女子ツアーは、「アース・モンダミンカップ」(6月22日~24/千葉県・カメリアヒルズCC)と「サマンサタバサ ガールズコレクション・レディーストーナメント」(7月20日~22日/茨城・イーグルポイントGC)の2試合が新規開催となった。その一方で、2000年から開催されてきた「SANKYOレディース」が撤退し、昨年比2増1減の計35試合で展開される。
シーズン開幕を前に、有村智恵が開幕戦から3試合の欠場を表明。昨年8月に痛めた左手首の経過が思わしくなく、苦渋の決断を強いられた。第4戦「ヤマハレディースオープン葛城」からの復帰を予定しており、ほぼ一ヶ月もの出遅れは大きな痛手。賞金女王争いにも影響を及ぼすことになりそうだ。
<< 下に続く >>
その中で今シーズンも女王争いをリードするのは、3年連続の戴冠に挑むアン・ソンジュか。プレーのみならず日本語も年々上達を見せ、日本の生活と文化にもすっかり溶け込んでいる。昨シーズンは計画的に休養を取り、21試合の出場にとどめながらも4勝をマーク。その強さは磐石さを増し、他の追随を許さない圧倒的なプレー内容だった。2012年もアンを中心に展開されることに疑いの余地はないだろう。
アンの3年連続女王を阻止すべく包囲するのは、09年以来の女王奪還を狙う横峯さくら、メジャータイトルと共にさらなる飛躍が期待される馬場ゆかり、昨シーズンを賞金ランク2位で終えた李知姫ら、タイトル争い上位の常連たち。そして、次なる世代交代の旗手を担うであろう森田理香子や服部真夕。さらに昨シーズン初勝利を手にした野村敏京、金田久美子、笠りつ子、藤本麻子らスター性を秘めた若手たちが、世代交代が進むツアーにさらなる新風を吹き込む存在となり得るか。
また、今シーズンから新たに導入されたポイントレースにも注目だ。選手には試合ごとに、順位と出場ラウンド数を元に換算したポイントが付与され、最終的にトップで終えた選手に『メルセデス最優秀選手賞』が授与される。賞金女王争いと並び、今年から新設されたMVP争い。選手たちのモチベーションを高めるとともに、よりエキサイティングな展開をツアーにもたらしてくれるだろう。