【2月第2回】カリー・ウェブ選手 ホールインワン記念!ボールプレゼント
2006年度米国女子レビュー アニカが女王陥落!若き世代が勢力図を描き変える
打倒アニカ・ソレンスタムを目標に掲げながら、誰も成しえなかった厚い壁。今季こそ、その壁は破られるのか。また、プロ転向後の初シーズンを迎えるミッシェル・ウィ、近年ツアーを席巻する韓国勢、日本の期待を背負う宮里藍に諸見里しのぶと、世界中が強い関心を寄せる2006年シーズンの幕開けとなった。
例年、シーズン初優勝を開幕早々に飾るアニカ。今季も第3戦「マスターカードクラシック」で1勝を挙げ、迎えたメジャー初戦「クラフトナビスコチャンピオンシップ」。過去5年で3勝と抜群の相性の良さをみせるアニカだが、ここで昨季未勝利に終わったカリー・ウェブが復活を告げる優勝を飾る。そして、以後アニカの名前がリーダーボードのトップから消えるトーナメントが続く。その間、「LPGA武富士クラシック」、「サイベースクラシック」で勝利を挙げたロレーナ・オチョアが大躍進。例年とは異なる、白熱した賞金女王争いの様相を呈し始める。
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メジャー第3戦「全米女子オープン」ではアニカが自身10度目のメジャー制覇を達成。例年ならここで一気に加速をつけるアニカだが、今季3勝目は2ヵ月後の「ステートファームクラシック」まで遠ざかってしまう。その間ウェブとオチョアが1勝ずつを挙げ、残り9試合を残した時点で3人が3勝で並ぶ三つ巴の状態に。ここでラストスパートをかけたのは、母国メキシコ開催の「コロナモレリアチャンピオンシップ」を含め、その後3勝を挙げたオチョアだ。最終的に今季だけで6勝を達成。ウェブ、アニカを振り切り、25歳の若き新女王が誕生した。ウェブも完全復活となる年間5勝を挙げたがランク2位に、王座陥落のアニカは3位という結果に終わった。
この3人だけで、全33試合のうち約4割を占める14勝。まさに3強による争いだったことを示しているが、それに次ぐ3割以上の11勝を挙げた勢力が、近年急速に力をつけている韓国勢だ。賞金ランキングでも、6位の金美賢を筆頭に12人がベスト30位以内を占拠。来季も新たに6人がフル参戦を決めており、コリアンパワーはますます加熱する勢いだ。それと比較すると、日本勢は未勝利という少々寂しい結果に終わった。しかし、宮里は初勝利こそ叶わなかったが、メジャー第2戦の「マクドナルドLPGAチャンピオンシップ」3位タイを含め、ベスト10フィニッシュは7回。来季の初優勝を期待させるには十分な成績を収めたと言えるだろう。一方、諸見里しのぶは出場16試合で予選落ち9回と苦戦が続き、来季のシード権を獲得できない残念な結果に終わっている。
世界的な注目を集めたミッシェル・ウィは、主催者推薦枠のみの出場のため試合数は少なかったが、「全英女子オープン」をのぞく3つのメジャーで、1度の5位タイと2度の3位タイを記録。「エビアンマスターズ」では1打差で惜しくも2位に終わるなど、計り知れない潜在能力の片鱗を見せた。