2012年 WGCブリヂストンインビテーショナル
期間:08/02〜08/05 場所:ファイヤーストーンCC(オハイオ州)
遼、I.ポールターのプレースタイルに共感
米オハイオ州のファイヤーストーンCCで開催中の「WGCブリヂストンインビテーショナル」3日目。石川遼は3バーディ、3ボギーの「70」でまわり、通算3オーバーからスコアを伸ばせなかったが、順位を48位タイから39位タイに上げた。
ショットミスに悩まされた2日間を終え、第3ラウンドの石川は出だしから安定したプレーを見せた。序盤2番(パー5)で2オンに成功してバーディを先行。5番(パー3)でグリーン手前のバンカーからパーセーブできなかったものの、11番では3メートルのチャンスを活かして2つ目のバーディを決めた。
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「ショットの内容は良かった。自分が打ちたいラインに出ているショットが多かった」。終盤にティショットをグリーン右に外した15番(パー3)、17番をボギーとしたが、18番では80ヤードのウェッジショットをピンに絡めてバーディフィニッシュ。4位に入った昨年は毎日60台でプレーしたが、今年は3日目にしてイーブンパーをマーク。「今日は通用するゴルフ。昨日、一昨日はゴルフをさせてもらえなかった」と胸をなでおろした。
開幕2日間を同世代のロリー・マキロイとプレーした翌日は、プロ転向前から親交のあるイアン・ポールターと同組となった。前日までの自分を振り返り「マキロイと回っていると、彼をかなり意識してしまうんだなと改めて思った。ドライバーのスイングも、飛距離も、やっぱりどうしても『いいな、いいな』と思ってしまう」と本音が口をつく。
しかし「見ていて勉強になる」と評したのはポールターのゴルフのほう。「イメージが似ている。どちらかと言うとポールターのゴルフはステディな感じ」。屈指のパワーヒッターとなったマキロイの飛距離、その追求を止めたわけでないが、世界で戦うために石川が求めるスタイルはここ数年で変化してきた。
「初めてポールターのゴルフを落ち着いて見られた印象。自分のゴルフがある程度できてきて、目指すところが分かってきているので、それと照らし合わせて他の選手のゴルフを見ている。(ポールターは)あまり(昔の)自分の目指す世界に無かった人。どちらかと言うとパワーゲーム(が得意な選手)の方が良いと思っていたから」。視野が広がったことで、ファッションに敏感な姿勢だけでなく、これからはプレー自体も良きお手本となりそうだ。
2年連続で優勝争いに加わることは絶望的。しかし「今日でだいぶ内容も良くなった。もう少し良くなると思う。完璧とは行かないまでも、そういう状態で終えて、また来週につながるようなゴルフをしたい」と話した。残りの18ホールにも、意味を持たせて締めくくる。(米オハイオ州アクロン/桂川洋一)