2013/06/30PGAコラム

4人が首位タイで並ぶ大混戦で最終日へ

「AT&T ナショナル」は2日目を終えた時点で、トップのスコアは通算7アンダーだった。そしてそれは、3日目を終了した後も変わらなかった。前日から唯一変わったのは、リーダーボードの顔触れだ。54ホールを終えて、ジェイムス・ドリスコル、ビル・ハース、ロベルト・カストロ、そしてアンドレス・ロメロが並んで首位となっている。 4人の中で、3日目がはじまる時点で首位に立っていたのはカストロだけだった。18番のチップインでパーセーブし、かろうじて首位をキープした。波乱の1日となったコングレッショナルの土曜日としては、ふさわしい終わり方だった。 ハースは9バーディ、パーはたったの5つ、そしてトリプルボギーを1...
2013/06/29PGAコラム

ザ・プレーヤーズ選手権から学んだR.カストロ

今年5月に開催された「ザ・プレーヤーズ選手権」、ロベルト・カストロは初日を「63」でラウンドしたが、翌日を15ストローク多い「78」で終え、優勝争いから脱落した。しかし今回の「AT&Tナショナル」では、そんな失速は見られなかった。カストロは「69」で2日目を終え、ジョーダン・スピースと並び7アンダーで暫定首位タイに立っている。スピースは2日目を「66」でラウンドした。 「(ザ・プレーヤーズ選手権では)多くのことを学んだ。1日の好調なラウンドだけでは勝てないということもね」とカストロは話した。「良いプレーを次の日もキープしなければいけない。今日はそれができたんだ」。初日に続き厳しいスコアが続出し...
2013/08/27PGAコラム

優勝候補番付/ドイツバンク選手権パワーランキング

ザ・バークレイズを制したアダム・スコット(オーストラリア)が、プレーオフ第2戦となるドイツバンク選手権で、連続優勝を達成することは容易ではない。そもそも最終日に最終組から数えて9組前にホールアウトしたスコットが、そのまま優勝した訳だが、これはかなり珍しいケースだったと言える。プレーオフ出場権をキープし続けるため、選手たちはどれだけ良いスコアを残しても満足することはない。TPCボストンでの戦いが幕を明ける。 ザ・バークレイズの上がり4ホールのうちの2ホール(いずれもパー4の15番と18番)は、難度の高いホールのトップ5に揃ってランクインされていた。一方、昨年のランキングによると、今週ドイツバンク...
2013/08/24PGAコラム

クーチャー、通算10アンダーでリードを奪う

「ザ・バークレイズ」の第2ラウンドを終えた金曜日。スコアボードの一番上に9アンダーで自分の名前を確認したウェブ・シンプソンは、「暫定トップだね」と言った。 「多くの選手が良いゴルフをしているからね。バーディホールも多いし、第2ラウンドが終了した頃には、僕はトップにはいないだろうね」と、シンプソンは続けた。「66」と安定したラウンドを見せたシンプソンがこう話していた頃、コース上ではまだ半分もの選手がプレーを続けていた。 シンプソンの発言が現実のものとなるかどうかは、土曜日の朝に第2ラウンドが終了するまで待たなければならない。しかし、午後7時45分(アメリカ東部時刻 )、この日のラウンドが日没サス...
2013/08/30PGAコラム

タイガー・ウッズ、背中の回復は順調

タイガー・ウッズは木曜日、先週のザ・バークレイズ最終ラウンドで背中にけいれんを起こして以来はじめてクラブを握った。 その結果はどうだったか? 「嬉しいことに、コースに出てプレーしても何の違和感も無かったんだ」ウッズは、ドイツバンク選手権を控えた午前のプロアマを終えて語った。 ウッズは当初、先週のリバティナショナルの時と同様に、前半の9ホールのみ通常のプレーし、後半の9ホールはチップショットとパッティングのみで終えようと考えていた。しかし背中の調子が良かったため、後半も通常のプレーを続けた。 「日曜よりも明らかに良い状態だね」とウッズは背中の状態について説明した。「コースに出て、快適にショットを...
2013/08/29PGAコラム

あれから1年、ドイツバンク選手権に挑むマキロイ

ロリー・マキロイ(北アイルランド)にとって、12ヶ月前は、12年も前のことのように感じているかもしれない。 昨年のこの時期、彼は「ドイツバンク選手権」と「BMW選手権」で連続優勝を達成した。記録的な快挙を成し遂げ、まさに彼は文字通り、世界のトップに君臨していた。 しかし、今週TPCボストンに到着したマキロイは「シーズンを乗り切ること」だけをシンプルに臨んでいるようだ。 今年のマキロイは、ナイキ・ゴルフの“次世代の顔”として大きく紹介されながらシーズン開幕を迎えた。しかし、アブダビでは予選落ち、WGC アクセンチュアマッチプレー選手権は一回戦で敗退、ザ・ホンダクラシックではラウンド途中に棄権――...
2013/08/28PGAコラム

アダム・スコットはTPCボストンと相性抜群

アダム・スコット(オーストラリア)は「ザ・バークレイズ」の最終日を「66」でラウンドして優勝を果たし、「ドイツバンク選手権」に臨む。 フェデックスカッププレーオフ初戦に優勝し、世界ランクは11位から2位まで上昇した。このプレーオフシリーズで優勝した選手は、「ザ・ツアー選手権presented by コカコーラ」まで脱落したことがない。 スコットは今大会でも良い結果を残すだろう。彼の初勝利は、2003年の今大会であり、さらにトップ5入りが5回ある(2004年2位タイ、2010年5位タイ、2012年7位タイ、2011年8位タイ)。 今週スコットは、ビジェイ・シン(フィジー)以来となる、「ザ・バーク...
2013/09/01PGAコラム

デイリーラップアップ:ドイツバンク選手権2日目

大会2日目のTPCボストンはグリーンがソフトになり、バーディが量産された。セルヒオ・ガルシアは最初の7ホールで5バーディを奪うと、18番では18フィートのイーグルパットを決め、7アンダー「64」でラウンド。ロベルト・カストロ、そして上位常連のヘンリック・ステンソンに1打差をつけて首位に立った。 ガルシアは、プレーオフ第2戦を通算13アンダー「129」で折り返した。小雨もパラついた曇り空の午後、誰も彼に追いつくことはできなかった。 フェデックスカップポイント首位のタイガー・ウッズは、2位のアダム・スコット、3位のミケルソンと同組でラウンド。18番で35フィートのバーディパットを決めるなど、「67...
2013/08/26PGAコラム

ウッズ、背中にけいれんを起こしながら、2位で終える。

今週のタイガー・ウッズは、柔らかいホテルのマットレスの影響により硬直した背中で幕を開けた。そして、リバティ・ナショナルでの最後は、別の不運で幕を閉じた。 ザ・バークレイズの日曜日、12番ホールから始まった背中のけいれんと共にラウンドしたウッズは、最終18番で決めればアダム・スコットとのプレーオフに持ち込めるバーディパットがカップの数センチ手前でショートして終わりを告げた。 彼は首位と1打差の2位タイでフィニッシした。 「12番のティショットまでは、素晴らしい手応えだった」と、今週ずっと背中の治療を受けていたウッズは言う。「完璧な状態だった。とても良いプレーをしていたし、優勝を狙える位置にいた」...
2013/08/25PGAコラム

プレーオフ初戦のザ・バークレイズ、最終日はよりエキサイティングに

全てが大きなスケールのニューヨークにおいては、ハドソン川沿いで開催されているリバティナショナルの出場選手リストも、ダイナミックだ。 6年前、フェデックスカッププレーオフが発足した当時、傑出した最高のプレーヤー達をひと月間に及ぶシーズン最後の大会に結集させようという構想は、ひと際、脚光を浴びたものだった。それは今、現実のものとなっている。 日曜日の夕刻、自由の女神や華やかなマンハッタンの高層ビル街から、遥かに眺望できるのは、ここ「ザ・バークレイズ」で最後の決戦に挑まんとする偉大なゴルファー達の勇姿だ。 「ザ・バークレイズ」の54ホールを終え、リーダーボードの上位を占めた12名中で、米国ツアーでい...
2013/08/25PGAコラム

タイガー、腰に不安を抱えつつも優勝圏内へ

日が経つにつれて、腰の違和感は増しているものの、タイガー・ウッズはリバティナショナルGCで行われているザ・バークレイズの第3ラウンドをスコア「69」でまとめ、なおも優勝圏内に踏みとどまった。 幸い4日目の日曜は、タイガーは18ホールをプレーするだけで良い。悪天候のため、大会の初日は12時間近い中断があり、第2ラウンドは3日目の朝まで持ちこされた。ようやく計54ホールを終えた今、タイガーが記録している通算8アンダーは、トップを並走するマット・クーチャーとゲーリー・ウッドランドとは、わずか4打差だ。 土曜の朝7時半、第2ラウンドの上がり5ホールをプレーしに戻ったタイガーは、問題の腰の状態は大丈夫だ...
2013/08/31PGAコラム

初日は「68」…腰痛ウッズが「問題ない」

腰痛を患いながらのラウンドが続くタイガー・ウッズ。先週の最終日には、カップインしたボールを拾い上げるのですら、ひと苦労といった様子だった。 あれから5日。この日はより深刻な問題が、タイガーに降りかかった。ボールがカップに寄らないのだ。 ドイツバンク選手権、初日の金曜日。ウッズ自身が「それなり」と評した第1ラウンドは、3アンダー「68」で終えた。4バーディ、1ボギーでまとめたものの、好スコアが出やすいゴルフコースを攻めきれなかった。 「いくつかチャンスを逃したからね」と、ウッズ。「ゴルフコースは完璧に整備されていて、確かにスコアを伸ばしやすい状態だった」。 目の前で見せつけられた。ウッズ、アダム...
2013/09/02PGAコラム

ポイント首位ウッズと回り、最高のプレーを見せたスタドラー

タイガー・ウッズと同組でプレーをすると、やりにくさを感じるという選手もいる。 TPCボストンの日曜、ドイツバンク選手権3日目、ケビン・スタドラーは、タイガーと同組だったにもかかわらず、強さを発揮した。 スタドラーはこの日、上がり2ホールで連続バーディを奪い、スコア「64」をマーク。世界ランク1位のタイガーより8打上回り、通算14アンダーとして、首位セルヒオ・ガルシアに5打差まで迫った。「64」を記録するのは、ここ7ラウンドで3度目のことだ。 「僕の場合、人がたくさんいる方が集中しやすいんだ」。スタドラーはさらりと答えた。「理由はわからないよ」と。 大勢のギャラリーが「行け!タイガー」という掛け...
2013/07/04PGAコラム

シンプソンとハース、グリーンブライアークラシックに向け準備万端

ウェブ・シンプソンは言う。「要はここぞという時にきっちりプレーできるかどうかがカギだ」。 今年もジ・オールドホワイトTPCで開催されるグリーンブライアークラシック。シンプソンは昨季、バックナインでそれができなかった。いや、一昨年も課題はそれだった。そして結局、昨年も一昨年もタイトルを取り逃した。 「それで違いが出てくる」とシンプソン。「優勝する選手というのは、72ホールで質の高いゴルフをするんだ。ゆうゆうと9ホールも失敗する余地などない」。 一方のビル・ハースは、2年前の大会で自身のなし得る全てをやり遂げたと感じている。ハースは最終日をスコア「67」で終えると、スコット・スターリングスとボブ・...
2013/07/03PGAコラム

ハース、“最も成功した米国ツアー優勝者の息子”の称号を獲得

ゴルフの選手権は完全に実力主義の世界だ。この競技は、その歴史、伝統、スポーツマンシップ、そして規則ゆえに賞賛を浴びるわけだが、その魅力は、日曜日の終盤戦という一つの本質があって輝きを増すのである。 ロープの内側では、誰も特別扱いを受けない。先祖から受け継ぐ物は無い。審判に減点されることもなければ、ボールやストライク、あるいはフェアやファウルを判断するアンパイアも存在しない。アメリカン・フットボールのように反則のフラッグを投げられる事もなければ、ホイッスルを吹かれる事も無い。ただ成功するも、しくじるも自分次第だ。自分が何を今まで学んできたかに掛かっている。ベン・ホーガンの言葉を借りると「答えは泥...
2013/09/19PGAコラム

イーストレイクGCはウッズの好み

ベイヒル、ミュアフィールド・ビレッジ、ファイヤーストーンCCといったコースで、タイガー・ウッズは強さを発揮してきた。 フェデックスカップランキング1位で「ザ・ツアーチャンピオンシップ by コカコーラ」を迎えるウッズ。決戦の舞台、イーストレイクGCにおけるウッズの戦績もまた、特筆すべきものだ。 ボビー・ジョーンズのホームコースであるイーストレイクで、ウッズは1999年と2007年に優勝を果たしている。2007年は、ウッズがフェデックスカップを初めて制覇したシーズンだ。それだけでなくウッズは、このコースで通算4度の2位フィニッシュを飾っており、うち3度は直近5大会でのものだ。 「このコースでは良...
2013/09/18PGAコラム

パワーランキング:ザ・ツアー選手権by Coca-Cola

今シーズンのフェデックスカッププレーオフ最終戦となる「ザ・ツアー選手権by Coca-Cola」の開催地であるイーストレイクGCは、トム・ベンデローによって最初のコースレイアウトが設計され、後にドナルド・ロスが再設計してから丁度100年が経過した。この間、コースには絶え間ない改良とアップグレードが施されており、パー70のイーストレイクは、殿堂にその名を刻んだボビー・ジョーンズのホームコースとして広く知られている。 2007年のフェデックスカップ第1回大会で、タイガー・ウッズが通算23アンダーの「257」を記録して優勝すると、前述のジョーンズとは無縁のもう一人のジョーンズであるリース・ジョーンズ...
2013/09/17PGAコラム

フューリックを逆転し、BMW選手権を制したザック・ジョンソン

決着が付く前から、既に結末はわかっていた。フューリックの名誉のために言っておくと、彼はトーナメントの締めくくりに苦しんだに過ぎない。あるいは単純に、より優れたプレーが上回った。 フューリックは、54ホール時点で首位に立った直近5つの米国ツアーの大会で、いずれも優勝を逃していた。そして月曜日、フューリックのその記録は「6」に伸びた。最後の8ホールで3つのボギーを叩きイーブンパーの「71」で最終ラウンドを終えたフューリックは、ザック・ジョンソンに3打差の単独3位に終わった。 もっとも、フューリックは自ら勝利を手放したわけではなかった。 ジョンソンは、最後の3ホールでの2バーディを含む6バーディ、ノ...
2013/09/11PGAコラム

頂上対決に胸をふくらますステンソン

フェデックスカップランキングの頂点に立ったことにより、ステンソンは「BMW選手権」の初日から2日間をランキング2位と3位の選手とラウンドすることになった。 そして、その2位と3位とは、タイガー・ウッズとアダム・スコット(オーストリア)である。 「初日と2日目を世界最高の2選手とラウンドするんだ。アダムやタイガーとプレーすることになければ、これほどまでにモチベーションも上がらなかったよ」とステンソンは言う。「全力を出し、徹底して集中することになるだろうね。ワクワクするよ」。 ステンソンは2010年の「WGCキャデラック選手権」の最終ラウンド以来、米国ツアーでスコットとはプレーしていない。 ウッズ...
2013/09/14PGAコラム

ツアー史上6度目の「59」をマークしたフューリック

BMW選手権2日目、米国ツアー史上6度目となる「59」をマークしたジム・フューリックが首位タイに躍り出た。 初日は「72」だったフューリックはこの日、トム・ファジオ氏がデザインしたパー71のコースで、11のバーディと1つのイーグル、そして1ボギーを記録した。フューリックはこの日まで、過去に5度マークした「62」が自己ベストスコアだった。最近「62」をマークしたのは、2009年10月の「ジャスティン・ティンバーレイク・シュライナーズホスピタルズ for チルドレン」最終日だった。 「長くは続かないよ」とフューリック。「興奮しているが、それはこれから落ち着かなければいけないということでもある。まだ...