2011/08/27GDOEYE

歴史的大混戦の結末は!?

「ミドルホールが長い」「グリーンの傾斜が強い」などなど、選手たちが揃って難度の高さを嘆く今週の「ニトリレディス」の舞台、桂ゴルフ倶楽部。加えて、雨続きにより地面が軟らかく、設定ヤーデージ(6,490ヤード)以上の距離の長さを感じている様子。その影響もあってか、最終日を前に難コース特有の混戦が続いている。 しかも今週は、“ただの混戦”では済まない状況だ。首位から2打差に、実に19人がひしめき合う大混戦。この首位から2打差までの人数は、3日間競技に限り女子ツアー史上最多となる“歴史的混戦”となっている(1988年のツアー制度施行後)。 そしてそれは、多くの選手に優勝の可能性があることを意味している...
2011/08/27GDOEYE

賞金王が絶賛するベ・サンムン

国内男子ツアーは今週も韓国の新鋭に、初優勝のチャンスだ。福岡県の芥屋ゴルフ倶楽部で開催中の「VanaH杯 KBCオーガスタ」は第3ラウンドを終えて通算17アンダーで近藤共弘と、ベ・サンムンがトップタイで並び、最終日へ突入する。 今季はここまで11試合を消化し6月の「日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hills」でJ.B.パク、「ミズノオープン」でハン・ジュンゴン、そして前週の「関西オープン」でチョ・ミンギュと、韓国勢の初優勝者が続々と出現。それぞれ29歳、19歳、23歳と将来有望な選手たちばかり。しかしその彼らを差し置いて、開幕当初から最も大きな期待をかけられ...
2011/08/19GDOEYE

13年ぶりの小野GC制覇を狙う星野英正

伝統と歴史ある兵庫県の小野ゴルフ倶楽部で開催されている、国内男子ツアー「関西オープンゴルフ選手権競技」。同コースは1998年に「日本アマチュアゴルフ選手権競技」の舞台となった。その時大会を制したのは、2位の宮里優作、近藤共弘(当時は智弘)に6打差をつけた星野英正だった。その星野は今大会予選2日間を通算4アンダーの8位タイで決勝ラウンド進出を決めた。 13年ぶりのラウンドに星野は「前半の5番でグリーン手前のバンカーからカップインさせたことぐらいかな」と、あまりコースの印象は少ない。当時の話はそこそこに、星野は前日に自身に起こったトラブルの話に切り替える。 「昨日の帰りに、高速道路で車がパンクして...
2010/11/12GDOEYE

単独首位の佐伯三貴「今週は美味しい食事が楽しみ!」

国内女子ツアー「伊藤園レディスゴルフトーナメント」の大会初日に5アンダーをマークして単独首位に立った佐伯三貴。この日は練習ラウンドや大会前日のプロアマ戦では吹かなかった南南西の強い風の影響でボギーを連発する選手が続出したが、佐伯も例外ではなかった。 スタートの1番でティショットをラフに入れると、2オンに失敗。アプローチでピン3mに寄せたが、これを決められずボギー。さらに2番パー3は1オンに成功したが、バーディパットがカップに蹴られ、その反動で2段グリーンの下まで転がってしまい、3パットで連続ボギーを叩いてしまった。 「連続ボギーで吹っ切れたというか、ピン位置も難しいと思ったので、前半でイーブン...
2010/10/08GDOEYE

服部真夕、溶岩に助けられ3アンダー3位タイ!!

国内女子ツアー「SANKYOレディースオープン」が開催されている群馬県の吉井カントリークラブは、コース内に無数の溶岩が配置されている。フェアウェイには点在しないが、カート道路沿いなどコースを覆うように敷き詰められているため、打球を大きく曲げたときにはその溶岩に当たって想像もできない方向にボールが跳ねてしまう。 この日3アンダーをマークして3位タイの好スタートを切った服部真夕が、16番のティショットで溶岩に当ててしまった。幸いそのボールは左側のフェアウェイ方向に10m程度跳ね返ってきた。「打った瞬間、右に行っちゃったと思いました」と、溶岩方向に飛んでいくボールを見つめ、ペナルティを覚悟したという...
2010/10/10GDOEYE

赤毛のアン・ソンジュをよろしく!

国内女子ツアー「SANKYOレディースオープン」の最終日、首位と4打差の通算5アンダー2位タイからスタートしたアン・ソンジュ(韓国)が、通算10アンダーでホールアウト。同じく10アンダーの朴仁妃(韓国)とのプレーオフを制し、今季3勝目を果たした。 そのアンが今週の火曜日に開催コースの吉井CCに現れた時に、周囲がざわついた。アンの後ろ髪だけが赤く染められているからだ。同じ韓国出身の選手から「どうしたの?」と聞かれると「可愛いでしょ」と言ってご機嫌のアン。 すると、李知姫からは「それじゃ赤毛のアンじゃない」と言われ、なるほどと自分自身で納得した。そして、最終日に優勝会見に現れたアンは「これからは赤...
2010/05/01GDOEYE

横峯さくらが解いた、難コースの呪縛

「サイバーエージェントレディス」の舞台となる鶴舞CCは、名匠として名高い井上誠一氏が設計の難コース。開幕前には選手たちから「難しい」との声が次々と聞かれ、初日を終えた時点で首位が3アンダー。3打差に9人がひしめき、難コースに特有の混戦模様となった。 攻めよりも、安全策を重視したプランを掲げる選手も多く、「ビッグスコアが出るコースではない」という言葉も耳にした。その中で、2日目に横峯さくらが1イーグル、5バーディ、1ボギー。コースレコードとなる「66」を叩き出し、33位タイから4位タイへの急浮上を果たしたのだ。 このビッグスコアに、上位の選手は危機感を覚え、追いかける選手は希望を持った。通算6...
2010/04/29GDOEYE

「難しい・・・」 一番の強敵は世界の名匠!?

今週開催の「サイバーエージェントレディス」の舞台である鶴舞CCは、世界的なコース設計家として名高い井上誠一氏の設計。加えて、鶴舞での女子ツアー開催は今回が初めてとあり、ラウンド経験の無い選手がほとんど。プロアマ戦を終えた選手からは、口々に「難しい」という声が溢れ出た。 井上氏の設計と聞いて思い浮かぶのは、ホールの所々に巧妙な罠が潜むコースレイアウトだ。ティショットの落とし所によりセカンド地点からの景色がガラリと変わり、その先には砲台グリーンが待ち受ける・・・。初めてラウンドするという有村智恵も「実際に回ると、コースメモで見る印象とはぜんぜん違う」と第一印象を口にする。 同じくラウンド経験の無...
2010/11/25GDOEYE

有村と佐伯、白熱(?)の賞金ランキング5位争い

昨年、そして一昨年と最終戦で賞金女王が決まるシーズンが続いていたが、今年は一週前にその争いに終止符が打たれた。とはいえ、今週の試合でもいくつかの見どころが存在している。 もちろん、メジャー大会の優勝というのはどの選手にとっても特別なもの。今大会に優勝すれば、翌年から3年間の国内ツアーのシード権が貰える他、例年翌年の「全英リコー女子オープン」の出場権も付与される。そして、賞金ランキング5位以内に入れば、来年のLPGAメンバーガイド(選手名鑑)の表紙を飾るという特典にも預かれるのだ。 主にメディア関係者が使うこのメンバーガイドだが、1991年以降は毎年賞金女王が一人で表紙を飾ってきた。写真は今年の...
2009/08/28GDOEYE

今年も爪が剥がれて…

この大会は、なぜか爪を剥がすこととの因縁が深いようだ。昨年は上田桃子が左手中指の爪を剥がしてしまい、泣く泣く試合を欠場した。今年も危うく同じような事件が繰り返されるところだった。 今大会が行われているヨネックスCCは、すぐ近くに日本海が控えており、この時期海水浴を楽しむ人も多い。毎年、同時期にこの場所を訪れるプロゴルファーの中にも、それを秘かな娯楽にしている人がいる。 「今年で4年目」というのは山口裕子。移動してきた月曜日は、仲間のゴルファーやキャディらとともに海に繰り出すことが恒例となっていた。今年も海に飛び込んだりして遊んでいたが、ふとした拍子に足を滑らせ、左足の親指の爪を剥がして、指の...
2009/06/04GDOEYE

古閑、久々にゴルフがやりたくなった!

国内女子ツアーは今週、第12戦となる「リゾートトラストレディス」が、滋賀県のザ・カントリークラブで開催される。プロアマ戦が行われた大会前日、パッティンググリーンから独特の笑い声が響いてきた。ラウンド中のインターバルを利用して、パッティングの練習を行う古閑美保が、1つ前の組でラウンド中の諸見里しのぶと結婚感などの談笑をしていた。 この2週間、古閑は会場に姿を現していたが、左手首痛のため2試合連続の棄権となった。先週の「廣済堂レディスゴルフカップ」の練習日も古閑の笑顔が見られなかったが、この日は久しぶりの満面の笑みが随所でこぼれた。 「クラブを握れないくらい痛くて、ゴルフができない状態が続いたの...
2010/12/12GDOEYE

佐伯三貴「来年はキャディさんを労わります!!」

千葉県にあるキングフィールズGCで開催された、国内男子(JGTO)、国内女子(LPGA)、シニアツアー(PGA)の3団体が激突する「Hitachi 3Tours Championship 2010」にグリーンのツナギをきた佐伯三貴がキャディバッグを担いで歩いていた。背中を見ると「宮本勝昌」の文字が。この日限定で宮本にキャディを行うことになったという。 この大会の主催となるHITACHIの関連会社となる日立アプライアンスに所属する佐伯は、ホステスプロとしてこの大会でジュニアレッスンなどイベントを行ってきた。しかし、今年は1日時間が空いていることもあり、佐伯が以前からファンだという宮本にキャディを...
2010/06/19GDOEYE

新井麻衣「6月ですが、今年もよろしくお願いします」

国内女子ツアー「ニチレイレディス」は、大会週の火曜日に主催者選考会が行われ、13名が本戦への出場資格を掴んだ。その中に、2008年にプロテストに合格した新井麻衣の名前もあった。そして大会前日に、昨年の11月以来となる半年ぶりの再会をすると「あけましておめでとうございます」と挨拶してきた。 確かに、今年会うのは初めてだが、6月に聞く挨拶ではないので思わず苦笑すると「今年もよろしくお願いします」と続ける。しかし、よろしくお願いしますと言われても、レギュラーツアーに出場してもらわなければ、記事に取り上げることも難しいのが現実だ。 昨年は23試合に出場した新井は、10試合で予選を通過したが、賞金ランキ...
2009/05/17GDOEYE

雨の中、今季ベストフィニッシュの古閑美保

「ヴァーナルレディース」が行われた福岡センチュリーゴルフ倶楽部は、6,594ヤードと距離が長く、グリーンは速く大きい。さらに、最終日は雨が降り、風も出た為、この日の平均ストロークは今季ワーストとなる「77.7310」を記録した。 この日、アンダーパーでラウンドしたのは古閑美保と藤田幸希の2人だけ。共に「71」で回ったが、2日目を終えて13位タイにつけていた古閑は、終わってみれば2位タイへとジャンプアップ。「途中、バタバタでボードを見てなかったけど、18番でバーディパットを打つ前に見たら3位だったので、急に入れたくなって緊張しました」と振り返る。この1.5mのパットを沈めた古閑は、右手で力強いガ...
2009/11/07GDOEYE

賞金女王、シード権と、もう1つの争い

「ミズノクラシック」を含め、今シーズンも残すところあと4試合に迫った国内女子ツアー。賞金ランク上位は賞金女王争い、50位前後の選手たちはシード権争いと、その順位によってそれぞれが掲げる目標に向け、熾烈な戦いが続いている。 今週の「ミズノクラシック」は「富士通レディス」までの賞金ランク上位35名しか出場できないため、シード権争いの話題とは無縁。注目は自ずと賞金女王争いにフォーカスされるが、今大会で多くの選手が意識している1つの争いがある。11月下旬に宮崎CCで開催される最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」の出場権争いだ。 同大会は、2009年シーズンの優勝者と、前週までの賞金ラ...
2009/10/15GDOEYE

奈落の底へ突き落とす、18番の崖状バンカー

今週開催される「富士通レディース」は、千葉県にある東急セブンハンドレッドクラブが舞台。2007年、2008年と、ここ2年連続でプレーオフによる決着が続いており、ドラマチックな熱戦が演じられている。 その結末を演出している1つが、最終18番グリーンの左手前に待ち受けるガードバンカーだ。グリーン方向に向けてそびえる、高さ1メートルを超える絶壁。グリーンからバンカーに向けては傾斜がつけられており、グリーンオンしたと思っても、コロコロとボールは絶壁近くに転がり落ちてしまう。 絶壁近くに落ちてしまえば、一発でグリーンに乗せることはほぼ不可能。2007年大会のプレーオフでは、上田桃子が絶壁近くにボールを打...
2009/07/09GDOEYE

キンクミ、前週から北海道入りも「久美、帰ります!」

国内女子ツアーの第16戦「明治チョコレートカップ」が7月10日から開幕する。女子ツアーは前週がオープンウィークだったため、選手たちはそれぞれの調整方法で一週間を過ごした。 現在賞金ランキングで首位に立つ横峯さくらは、実家の宮崎県に帰る予定にしていたが、帰らずに東京を拠点とし関東近郊のゴルフ場で3ラウンドをこなした。有村智恵は「プロミスレディス」終了後、3日間は関西で過ごし、その後東京でのんびりしてゴルフから遠ざかる時間をあえて作ったと話す。 そして、「プロミスレディス」で今季4試合目の予選通過を果たした金田久美子は、今大会の前週7月2日に北海道入り。そして開催コースの札幌国際CC島松コースで...
2011/11/25GDOEYE

復活なるか 田中秀道が5位浮上

2011年の国内男子ツアーも残り2戦。しかし次週の最終戦「日本シリーズJTカップ」は、今季のツアー優勝者および国内賞金ランク25位以内の選手だけが出場権を得るため、そのほかの選手にとってはKochi黒潮カントリークラブで開催中の「カシオワールドオープンゴルフトーナメント」がシーズン最後の戦いの場となる。 この試合に推薦出場している田中秀道は、米ツアーに参戦した2002年シーズン末に日本ツアーのシード権を喪失。今季の出場は6試合にとどまり、積み重ねた賞金額は65万円足らず。しかしこの2日目、7バーディ、1ボギーでベストスコアとなる「66」をマーク。44位タイから一気に通算4アンダーの5位タイへと...
2011/12/02GDOEYE

松山英樹が感じた石川遼との差とは?

東京都の東京よみうりCCで開催中の国内男子ツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」。2日目、最大の注目はやはり石川遼、松山英樹の同組ラウンドに集まった。 2アンダーの7位タイから3つスコアを伸ばして首位タイに上り詰めた石川。しかし一方で、松山は1アンダーの12位タイからスタートし3バーディ、2ボギー、1ダブルボギーの「71」で回り通算イーブンパーに後退した。順位は11位タイに上げたものの「この内容で、このスコアで回れて良かったと思います」と振り返るばかりの不満の18ホールだった。 スタートホールでは、ティショットを右に大きく曲げて崖下に落とした石川に対し、松山はフェアウェイど真ん中をとらえ...
2011/07/31GDOEYE

丸山茂樹が今季初の“完走” 「大きな意味がある」

北海道の小樽カントリー倶楽部で行われた今季の国内男子ツアー第10戦「サン・クロレラクラシック」最終日。優勝争いからは大きく遠ざかり、通算1オーバーの50位タイに終わった丸山茂樹だが、その表情には充実感が漂っていた。 今季開幕前の2月。丸山はふくらはぎの筋肉断裂という重傷を負った。その後、40日間の安静などを経て必死にリハビリと治療を施したが、4月には腰をはじめとした、全身のいたるところに痛みを覚えた。満足な調整ができないままシーズンに入る焦りから、トレーニングの負荷をかけ過ぎ体はボロボロになった。日本のトップを走り続けてきたゴルフ人生の中でも「想像がつかなかった苦しみだった」と言う。「ただ『調...