レジェンドの趣味は読書 最近はコージーミステリーが面白かった/不動裕理コラム

不動裕理
趣味?読書です

国内女子ツアーで通算50勝をマークした不動裕理は、50歳になる(1976年10月14日生まれ)一年も精力的に活動を続けている。昨年は「日本女子シニアオープン」で優勝し、レギュラーツアーにも7試合に出場。日本ゴルフのレジェンドはどんなキャリアを過ごし、いま何を思うのか。GDOの連載コラムで胸の内を明かす。

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「趣味は?」と聞かれたら「読書」と答えています。本は小さい頃から好き。どんなものを読んでいたか、特別に思い浮かべる作品はありませんが、『ぐりとぐら』の絵本などが幼少期の記憶にあり、中学高校時代には『赤毛のアン』や『シャーロック・ホームズ』はシリーズをそろえて読んだのも覚えています。

ジャンルはとくに決まっていません。目的は気分転換でしょうか。本のおかげで違う世界に行けます。自分が経験できない人生を疑似体験できたり、文字から景色や登場人物の表情などを自由に思い浮かべられる楽しみもありますね。

電子書籍もいいけれど、紙の方が読みやすいとは思います。ページをめくる感覚や、本そのものの質感を感じながら、じっくり没頭できます。でも持ち歩くには電子の方がいいし…最近は紙よりも割合が高くなりました。

いつもだいたい2、3冊を同時進行で読むことが多いですね。1冊の本で行き詰まった感じになっても、別の本を開くことで頭の中が切り替わる。異なる世界を同時に味わえるメリットも感じます。

何度も読み返しているような本はありませんが、最近楽しく読んだのは『ワニの町へ来たスパイ』というシリーズ。コージーミステリー(=安心感があって気軽に読める、ほのぼのとした推理小説)という分類だそうです。テンポのいい会話やコミカルなドタバタ劇が頭の中で鮮やかに再生され、最高に笑えてスッキリしました。

テレビドラマは全然、見ないんです。連続ものなど決まった時間に見るのが義務に感じてストレスになるから。自分が「読みたい」と思った瞬間、空いた時間に本を開いて別世界へワープできる読書のほうが、圧倒的に自由で心地いい。「今日はここで終わり」「やっぱりあと1ページ」と、自分のタイミングで決められます。

自己啓発本は読みませんね。「こう生きるべき」「こうすれば成功する」と教えられるような内容だと、読書がかえって窮屈になってしまいます。“ワニ町”のようなフィクション(物語)には押し付けがましさが一切ないし、ただ登場人物たちのハチャメチャな活躍を見て、純粋に笑える。読んだら終わりで完結する歯切れのよさも好きです。

読書とは違うかもしれませんが、多少はゴルフの本も読みますよ。ボビー・ジョーンズの本は小さい頃に読んだし、最近ページをめくったのは森守洋(プロコーチ)さんのレッスン本かな。ご本人とお話しする機会もあるので「ああ、あの時言っていたのはこういうことか。なるほど」なんて思ったり、自分のラウンドで試してみたり。文字で読むと、また違ったインプットができる気もします。

今の読書頻度は年に10冊程度。1冊、1冊を急がず焦らず、健康的に(?)一日に2時間程度読んでいます。気楽に読める本、とくに最近はそれがいいと思っています。考え込むようなのではなく、現実のあれこれや難しい理屈は忘れて「あー、面白かった」と本を閉じるのは、至福の瞬間です。

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