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進藤大典 PGAツアー・ヤーデージブック読解

伸ばし合い必至? 東京五輪会場・霞ヶ関CCに行ってみた

5年ぶりのオリンピックが、29日(木)にいよいよ始まります。まず男子の松山英樹選手と星野陸也選手、翌週女子の畑岡奈紗選手と稲見萌寧選手にはぜひとも金メダル獲得を目指して頑張ってもらいたいですね。僕もいても立ってもいられず、つい先日、舞台となる埼玉県の霞ヶ関CCを下見する機会をいただきました。

大改修を行ったコースは、最後の仕上げにも細心の注意を払っていたと聞きます。開催に向けて3月から週末にメンバーのみのプレーに限定、さらに5月からはクローズしてメンテナンスを徹底。下見の際もターフが一つもなく、グリーンに至っては足を踏み入れるのも恐れ多いキレイさで驚きました。

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梅雨が明けたら一気に猛暑日が増え、芝の管理も気が抜けない日々だったと思います。繊細な仕事が行き届き、トッププロがメダルを争う上で最高のコンディションが整っています。

全長7465yd(女子は6669yd)、パー71のセッティング。「スコアは出そう」というのが、僕の第一印象です。フェアウェイはタイトというほど狭くありません。ラフもそこまで長くはないですから、男子選手のパワーをもってすればグリーンを狙えないという状況も考えづらい。ただ、女子選手にとってはティショットがラフに入ってしまうと飛距離のあるプレーヤーのアドバンテージが大きくなりそうです。

基本的にこの時期のカスミは風もあまり吹かないため、アグレッシブに攻めていける条件がそろっています。影響が懸念されている台風8号によって、グリーンがより止まりやすくなる可能性も十分。スコアが激しく動くエキサイティングな展開が予想されます。

今回はアウトコースの中から1番をピックアップしてみましょう。

霞ヶ関CC 1番パー4 (411yd)

1番(男子411yd、女子405yd)、2番(男子381yd、女子361yd)はバーディも見込める出だしのミドルホール。直後に3番(男子459yd、女子399yd)、4番(パー3、男子237yd、女子205yd)とタフなホールが続き、9番(男子521yd、女子451yd)も難しいのがアウトの特徴。なおさら獲っていきたい序盤となります。

男子選手からすれば短いパー4の1番。右のバンカーが深いため、アゴに近いと厄介なセカンドになります。280ydで入るこのバンカーを越えていくためには、320ydが必要。ブライソン・デシャンボーが出場していればバンカー越えのビッグドライブも見られたはずかと思うと、少し寂しい気持ちになります。

325ydで届く左のバンカーも飛ばし屋たちにとっては無視できないところ。左サイドのラフは300ydのラインからフェアウェイに食い込んでくる作りになっていて、ティショットでフェアウェイウッドを選択する選手も多いかもしれません。

セカンドはウェッジを持てますから、フェアウェイに置くことができれば、いきなりベタピンのバーディチャンスも期待できます。

比較的イージーなホールのように書いてきましたが、グリーンは左右が高い形状となっていて、ピンサイドに外した途端、寄せるのが難しい状況に追い込まれます。奥に切られれば切られるほど難度が上がっていくピン位置も注目ポイントです。

次回は18番を中心にインコースを見ていきます。(解説・進藤大典)

進藤大典(しんどう・だいすけ)
1980年、京都府生まれ。高知・明徳義塾を卒業後、東北福祉大ゴルフ部時代に同級生の宮里優作のキャディを務めたことから、ツアーの世界に飛び込む。谷原秀人、片山晋呉ら男子プロと長くコンビを組んだ。2012年秋から18年まで松山英樹と専属契約を結び、PGAツアー5勝をアシストした。

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