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進藤大典 PGAツアー・ヤーデージブック読解

【進藤コラム番外編】ジュニア大会を初開催 ステーブルフォード方式で学ぶ、攻める気持ちとゴルフの楽しさ

2021/12/07 14:15


「ジュニアトーナメントを開催する」――。いま思えば荒唐無稽ではありましたが、それが今年の僕の目標でした。日本、米国でキャディとしてプロツアーに参加した経験をもとに、いずれ世界へとつながる理念を掲げる大会を開きたい。日本の男女のゴルファーが素晴らしい活躍を見せてくれた2021年は、個人的にはそんなプランを具体化させるのに奔走した一年でもあったのです。

そして、去る11月27日。多くの方々の協力のおかけで、中高生男女を対象にした大会「ステーブルフォード ジュニアチャレンジ トーナメント2021」を実施することができました。会場の千葉県・成田ヒルズカントリークラブは当日天候にも恵まれ、大会を終えられたことに感謝の念しか浮かびません。

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参加選手が18ホールを回る1日大会は、日本では珍しいステーブルフォード方式を競技に採用しました。通常のストロークプレーとは違い、各ホールのスコアで変わるポイントの獲得数で勝敗が決まります。

今回はパーを2pt、ボギーは1pt、ダブルボギーを0ptに設定したのに対し、バーディは4pt、イーグルは8pt、アルバトロスで12ptとしました。普段であればボギーとバーディが1つずつで“帳消し”になりますが、ステーブルフォードでは優れたスコアにはより大きな、1打以上の“ボーナス”があります。英国やオーストラリアでも人気の高いこの方式では誰もが「どんなコースでも失敗を恐れず、攻撃的なプレーを楽しめるように」と考案されました。

この方式をジュニア大会で採用した理由があります。松山英樹選手、渋野日向子選手らが世界のビッグトーナメントで優勝できたのは、「攻める気持ち」と「プレーを楽しむ気持ち」、その2つがキーになったと思うからです。失敗を恐れず、挑戦しようと思う覚悟は、どんなことにも通じるようにも感じます。学生選手たちがいつか大人になった時、たとえゴルファーとして生計を立てられなかったとしても、別の人生を歩むうえで大切なことを、ゴルフを通じて学んでほしいと考えました。

イベント開催には日時の決定、コースの選定に始まり、コロナ禍での感染症対策など準備は多岐にわたりました。成田ヒルズカントリークラブは“鬼才”といわれた設計家ピート・ダイのデザインで、PGAツアーで使用される会場とそん色ないほど素晴らしいトーナメントコースだと感動しました。多くのホールで池が絡み、ロケーションで選手たちにはプレッシャーが襲いかかります。その恐怖心とどう向き合うか。まさにステーブルフォードの本質と、大会の理念に相応しいといえる18ホールでした。

近年、ジュニアゴルファーのレベルは僕らの時代とは段違いに底上げされています。しかし、日本のゴルフ環境は僕が見てきたアメリカのそれには依然として及ばず、ゴルフをする子どもたちが優遇されないのが現状です。細かいことではありますが、今回は親御さんの負担が軽減できるよう、エントリーフィは昼食代等も含めて6000円に設定しました。土曜日に開催したのは、学校を休んでほしくなかったからです。また、どんなレベルのゴルファーにも参加してもらうべく、ハンディキャップは問わず選手を募集しました。

開催への道のりはすべてが順調だったわけではありません。「今ならまだ引き返せる」といった気持ちに何度も駆り立てられました。失敗したら、そもそも参加者が集まらなかったら、協賛各社さまに支援していただけなかったら、大赤字になる…。いろいろなことが頭の中を駆け巡りましたが、朝早くからボランティアで大会をサポートしてくださった皆さんをはじめ、周りの方々の応援で成功に導くことができました。この場を借りて改めて感謝の気持ちをお伝えしたく思います。

大会が終わり、選手たちに話を聞いてみると「ステーブルフォード方式がおもしろかった!」、「こんなに攻めても良いスコアになるんだ!」、「ミスをしても『次で取り返してやる!』と思ったらいつもよりずっと楽しかった」という声をもらい、うれしくなりました。SNSを通じて大会に感謝の言葉を贈ってくれたジュニアもいて、心が震えました。

今回のトーナメントが5年、10年、20年…と続くように今後も頑張るつもりです。出場したジュニアがいつか世界のトップレベルを経験したり、あるいは今度は自分たちが次の世代のゴルファーを支援したいと思ってくれたりしたら、本当に素敵なことだと夢見ています。ゴルフの腕前が優れているだけでなく、人から愛されるゴルファーになってくれるような、最高の思い出と環境をつくる手助けをこれからもできればと思います。(進藤大典)

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進藤大典(しんどう・だいすけ)
1980年、京都府生まれ。高知・明徳義塾を卒業後、東北福祉大ゴルフ部時代に同級生の宮里優作のキャディを務めたことから、ツアーの世界に飛び込む。谷原秀人、片山晋呉ら男子プロと長くコンビを組んだ。2012年秋から18年まで松山英樹と専属契約を結び、PGAツアー5勝をアシストした。

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