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2011年 ザ・プレジデンツカップ
期間:11/17〜11/20 場所:ロイヤルメルボルンGC(オーストラリア)

【WORLD】G.オギルビーが語るロイヤルメルボルンGC

Golf World(2011年11月7日号)texted by Geoff Ogilvy

ロイヤルメルボルンは、言ってみれば、オーストラリアのオーガスタだ。

ロイヤルメルボルンについて語ろうと思うと沢山の素晴らしいところがあり、何処から始めたらいいか分からない。ザ・プレジデンツカップは、ウェストコースの12ホールと、イーストコースの6ホールを使って行われるが、ともに広大な敷地と素晴らしい砂地に作られている。そして、メルボルンの世界的に有名なサンドベルトの中で、最も著名なクラブだ。そのサンドベルトと呼ばれる地域には、キングストン・ヒース、メトロポリタン、ウッドランズ、ヴィクトリア、ヤラ・ヤラ、コモンウェルス、ハンティングデールとペニンシュラなどのコースも含まれる。多分、世界中でも、こんなに素晴らしいコースが近くに固まっている街はないだろう。

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ロイヤルメルボルンは、その中でも一番のコース。そして、他のコースと同様、固くグリーンが速い中でプレー出来るときがベストだ。初めて見たときは、手入れがされていない感じがするが、美しいアンジュレーションのある土地がゴルフには完璧な環境となるパッティンググリーンとフェアウェイを作り出す。一方で、縞(しま)のフェアウェイや、深緑色の芝、真っ白な砂を見る事はないだろう。

デザインも悪くない。ロイヤルメルボルンは初めてプレーして、すぐ明確にホールを理解出来るコースだ。そこでは大きなバンカーや、ドッグレッグ、自然に出来た円形を超える、素晴らしくドラマチックなショットが必要になる。その土地の、驚くばかりのゴルフ向きの形状をここでは充分に説明出来ない。

ウェストコースは、実は、オーストラリアの有名なゴルファー、アレックス・ラッセル(彼はその後イーストコースもデザイン)とヘッドグリーンキーパーのミック・モーコムによってデザインされた。そして、アリスター・マッケンジーもバンカーとグリーンの絡み合った形状には手をかした。マッケンジーは1920年代後半にオーストラリアを訪問、それ以来、私の母国のゴルフに大きな影響を与えた。

現在のプロのスタンダードからすると、今回のプレジデンツカップで私達がプレーするコースは決して長くない。2つのパー5のうち、一つは2打目でレイアップが必要になるが、もう一つは、落とし場所が良く、熟考した上で打てば簡単に2打でグリーンに届く。でも、騙されてはいけない。ロイヤルメルボルンのそれぞれのパー5はクラブが提供する最も素晴らしいホールでもあり、オーガスタナショナルの13番に似ていて、イーグルを取るのは可能だが、ダブルボギーを打ってしまうのも簡単だ。だから、とてもエキサイティング。そしてマッチプレーではパーはほとんど無意味で、対戦相手よりもいいプレーをする事が全てだ。

オーガスタの話といえば、ロイヤルメルボルンをテレビで見た時、すぐに、この2つのコースが戦略的に似ている事に気がつくだろう。両コースとも広いフェアウェイがあり、傾斜のあるグリーンが、ピンをバンカーのすぐ後ろにきることで複雑にしている。しかし、ロイヤルメルボルンのフェアウェイの落下地点は、外見上は簡単そうに見えるが、ピンを狙う上ではどこにショットを落とすかという点で致命的になる。誤った地点にティショットを打てば、ライが悪い、時には打つことが不可能なセカンドショットを迎えるというのは、上級者にとっては挑戦に値する。実際のところ、正しいサイドでフェアウェイを外す方が、誤った方向のフェアウェイに打つよりはマシなのだ。これはオーガスタと同じことだ。

又、グリーン横のバンカーには悩まされるだろう。ロイヤルメルボルンでは、グリーンとバンカーのへりの間にフリンジがない。バンカーの縁がグリーン面にあるのだ。プレジデンツカップでは、苦しくも下り傾斜で沢山のボールがバンカーへ入っていくのを見ることになるだろう。そしてグリーンは伝統的にとても速い。しっかり打ったアプローチショット、ピッチショット、チップショットは止まるから問題ないが、ミスショット、又は誤った方向からのアプローチは止まらない。

バンカーの一番の見所は、選手が難しいライに直面する事はないだろうが、ほぼ毎回難しいショットを要求されること。自分にとっては、これこそがゴルフのあるべき姿だと思っている。誰もが、いいライで打つのが好きだが、タフなショットに挑戦する事も必要だ。もしも、砂の中にボールが埋まっているとか、長い芝の中の悪いライがゴルフをチャレンジングにしていると言うのであれば、そのコースはあまり良いものとは言えないだろう。

ロイヤルメルボルンについてこういった話を聞いた事はない。私はこのコースのすぐそばで育ち、若い時にはキャディーもしていたので、ここを何千回もプレーした。今回ここでプレーするのはとても待ち遠しい。ロイヤルメルボルンは、特別な場所だ。

米国ゴルフダイジェスト社提携
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