石川遼のドライバーショット(スーパースロー)
プロはミタ!「あいつが一番」総選挙!
「週刊ゴルフダイジェスト」(2012年12月11日号)より
2012年のプロトーナメントも、いよいよ今週の男子「ゴルフ日本シリーズJTカップ」で終了。今シーズンも古今東西、男女ともに若手の躍動やニュースターの登場、ベテランの奮闘、そして世界のトップ選手の熾烈な戦いが続き、ゴルフファンを熱くさせた。
そんな中、「週刊ゴルフダイジェスト」では、日本の男子ツアープロ60人にアンケートを行っている。「ショット」「アプローチ」「パット」の各部門にわけ、「プロで誰の技術が一番だと思いますか?」と聞いたのだ。いわば、プロによるプロの「あいつが一番」総選挙。さて、12月11日号に掲載されているその結果とは……。
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実は週刊GDでは昨年もこの総選挙を行ったが、その際にショット部門のトップに推されたのは、昨年の男子ツアー賞金王、ベ・サンムンだった。さすがにその年に一番活躍した選手の名が挙がったわけだが、プロの目は彼の飛距離よりも「体幹の強さ」「バランスの良さ」などに注がれていた。
とかくアマチュアは豪快で飛距離が出る石川遼らのスウィングに目が行きがちだが、一打の正確性を求めるプロたちは「シンプルで再現性が高い」「動きにムダがなくオンレーンに振れる」といった面をより高く評価している。今年のランキングでも「安定感の高さ」では片山晋呉が昨年に引き続き上位にランクされ、若手の注目株・川村昌弘や上平栄道なども「リズムが一定している」と評された。そしてさらに、現在世界ランクトップのR・マクロイや、2位のL・ドナルドら海外勢も上位に名を連ね、「美しさと力強さが両立している」と絶賛されている。
アプローチ・パットになると、やはり“経験”が物を言う世界になってくる。ベテラン勢が多く登場してきた。賞金王を争う藤田寛之や谷口徹をはじめ、平塚哲二や中嶋常幸らの名前も。アプローチでは「練習量からくる引き出しの多さ」、パットでは「どんな場面でもしっかり打てる」と、上手い選手には共通した強さがある、とプロは口を揃える。
意外な選手がトップに立つ、という詳しいランキングは誌面に委ねるとして、投票するのは常に世界の頂点を目指すトッププロたちだけに、「何言ってんの。オレが一番に決まってるじゃない!」なんていう答えもちょっと期待したのだが、皆謙虚に他のプロを推す。心の中ではライバル心が燃えつつも、少なくともプロは常に研究熱心で、他のプロのいいところは盗もうとしているのがよくわかった。