石川遼のスイングをスーパースローで見る
石川遼のスウィング、後方から見てみれば?
「週刊ゴルフダイジェスト」(2012年12月4日号)より
男女のトーナメントを実際に観戦に出かけ、その興奮を体験するゴルファーも多いことだろう。プロの豪快なスウィングやアプローチのテクニックを間近で見ることは、アマチュアにも大いに参考になることは言うまでもないことだが、大切なのはその“見かた”。プロの体の正面からばかり見ずに、色々な角度から見るのも、様々な発見があるものだ。
「週刊ゴルフダイジェスト」12月4日号の巻頭ページでは、日本男子ツアーのトッププロたちのスウィングを、飛球線後方から見た連続写真を組み合わせて一挙紹介している。石川遼、藤田寛之、谷口徹、藤本佳則、ブレンダン・ジョーンズ、ベ・サンムンなど、今季ツアーを盛り上げた面々のスウィングがズラリと並ぶ。
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おわかりとは思うが、プロは完全なストレートボールだけで攻めているわけではない。右に打ち出して左に曲がるドローボール、逆に左から右に曲がるフェードボールと、どちらかを使いながらボールをコントロールしている。その球筋に対するスウィングを学ぶことができるのが、飛球線後方からスウィングを見る、ということだ。
解説を担当するタケ小山プロによると、ドローとフェードのスウィングを見極めるポイントは「ヘッドの軌道と腰のキレ」だという。たとえば石川遼。彼はドローとフェードを使い分けるが、取材ホールではストレートに近いフェードを打っていた。アドレスで若干右肩をスクェアのラインから前に出してややアウトサイドにクラブを上げ、ダウンからインパクトにかけて思いきり腰を切ってクラブをインサイドに振り抜く。その様子が、飛球線後方から見るとよくわかる、というわけだ。
一方、ドローヒッターは、オンプレーンからややインサイドでクラブを動かし、インパクトで大きく腰を開かずに振り抜く動きで飛距離を稼ぐ。他にもスタンスの向きやクラブを振り抜く方向や高さなど、打ちたい球筋によるスウィングの特徴があることを、教えている。
かくも色々なことがわかる飛球線後方からのスウィング観察。最近はテレビ中継でも、このアングルからの映像をスローで見せたりすることがある。そのスウィングエッセンスを学びながら、プロがどのような技術と球筋で難コースを攻めるのかを見てみるのも、観戦の醍醐味と言えるだろう。