日本女子が会心の首位発進 男子も3位で幕開け
「このメンバーで最高の成績を」古江彩佳が “好敵手2人”と描くVプラン
◇2018トヨタジュニアゴルフワールドカップSupported by JAL 初日◇中京ゴルフ倶楽部 石野コース(愛知県豊田市)◇男子6,843ヤード(パー71)、女子6,130ヤード(パー72)
初日のチームスコアを8アンダーとしてトップに立った日本女子チーム。その立役者の一人が、個人戦でも首位に並ぶ4アンダー「68」でプレーした古江彩佳だ。今大会は、昨年のチームメートでナショナルチームの仲間でもある西村優菜と、同じ高校に通うクラスメートの安田佑香、同じ年齢で気心の知れた2人とチームを結成し、「このメンバーで最高の結果を手にしたい」と開幕前から意気込みが人一倍だった。
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3年ぶりの優勝を目指し、「全員が毎日60台をマークすること」と仲良し3人でノルマを設定してきた。その上で「優勝するためにはスタートダッシュが肝心」と、初日に掲げた目標は「5アンダー」。インの10番からスタートし、「ショットが良い」と手ごたえを確認すると、チャンスを確実にものにして前半の3バーディで早くもトップ争いをリードした。後半も2番パー3、6番パー5でバーディ。「レイアップしたティショットでアンラッキーがあって池に入れた」という最終9番(パー5)のボギーに悔いは残るが、「グリーンが読みにくいコースで、4アンダーは上出来」と笑顔で初日を振り返った。
トップタイに並ばれる格好となった個人戦よりも、2位に4打差をつけるトップで最初の18ホールを終えた団体戦の充実感が大きい。タイトルを獲りにいく調子の良さや自信を、古江1人ではなく、西村、安田とも顔を見合わせて確認できた。個人戦のみのトーナメントでは感じられない心強さ。普段はライバルであり、親友でもあるメンバー2人と笑顔でそれを分かち合い、2日目以降への大きな糧にできた初日だった。
「安心しているわけじゃないけど、トップに立つと思うように行かないことが多かった。順位ではなくスコアに集中したい」。トップだからこそ味わうことになるプレッシャーを2日目以降の警戒ポイントに挙げた。今年の関西女子アマ選手権で優勝。アマ大会だけでなく、ナショナルチームやプロトーナメントでも戦績は豊富で足元を見失うことはない。
この日のホールアウト後は、自分のゴルフの特徴について「安定感がウリ」と分析した。もとは攻撃型だったが、いつからか安定型になったのだという。それだけにパットでは「攻めきれない時もある」と、自身の好スコアの条件を把握している。「明日もFWキープを心がけ、チャンスにつけたら狙う」スタイルを貫くつもりだ。
3人それぞれが“自分のゴルフ”を精一杯プレーすることこそ、首位発進を決めた日本女子がタイトル奪取に一歩ずつ近づくために必要だと確信し、古江は2日目以降へ気持ちを引き締めた。