雨でホントに6時間かかったけど…吉田優利は好調ショットで悩みを“省略”
◇米国女子◇BMW女子選手権 3日目(24日)◇パインビーチGL(韓国)◇6784yd(パー72)
「6時間のつもりで来たので…」と言った前日2日目のプレーも、さすがに5時間半はかからなかった。しかし、この日は雨が降ってさらに進行がスローになった。午前9時46分にスタートした吉田優利がホールアウトした時には、すでに午後3時50分を回っていた。「(6時間)かかりましたね…」と時計を見ながら苦笑いも、疲労感はうかがわせない。「ショットが良かったんで、わりと考えることは少なかったですね」。いつものようにハキハキとした口調でうなずいた。
雨が降り続け、コースコンディションは大きく様変わり。考えることが増えるはずの状況で、シンプルに戦うことができた。水を吸った地面でボールが転がらないなら、全てをキャリーで計算するだけ。大きな狂いなく打てる状態だからこそ割り切れ、実践できる。「(ショットが)きのうより全然良かったので、どれだけバーディチャンスにつけられるか」。その言葉通り、7Iで左ピンを攻め込んだ3番(パー3)で幸先よくスコアを伸ばした。
7番を獲り、9番も「こっち(打った場所)から見たら入ったのかなと思ったくらい」というピンにかぶるような軌道を描いた秀逸な2打目からバーディ。パー5の12番でしっかり左に切れる2mを決めきれなくても、直後の13番(パー3)で会心の一打を繰り出した。ピンにしっかりと絡めた6Iのショットがうれしかったのは、グリーンに水が浮いて何度もローラーをかけているホールだったから。「グリーンがぬれていて(パッティングの)距離感がなかなかつかみづらい中、バーディチャンスが短かったのですごく助かりました」。本来なら悩ましいシチュエーションでも、難なく沈めることができた。
2打でグリーンに届く17番(パー5)はティショットで待たされ、セカンド地点でさらに待たされ…と集中力が問われる場面。「15分くらい待った気がするんですけど…」と笑いつつ、ガードバンカーから寄せきれなかった後のバーディパットを気持ちよく打ち切れた。どんよりした雨雲に加えて夕闇が迫り、グリーン上のラインがかなり読みにくかったという。「逆目とかも読まなきゃいけないのか、ちょっと分からなかったので、(とにかく)しっかりストロークが緩まないように」。腹をくくって流し込んだ薄いスライスラインは、いま練習で重点的に取り組んでいる部分でもある。
「68」で通算13アンダーまで伸ばし、首位ユ・ヘラン(韓国)と4打差2位で最終日を迎える。米ツアー自己最高2位に入った8月「CPKC女子オープン」は、山下美夢有に6打差をつけられてのラスト18ホールだった。ふたたび世界トップランカーを追いかける形にも「意外に普通にプレーしたいとは思っていて、ショットがいい感じに振れてきているので、バーディチャンスを作って何個入れるかみたいな勝負ができると、わりと意識せずともいいところに行けるんじゃないかと思っています」。好調なショットが、やはり思考をシンプルにしてくれる。(韓国・ヘナム郡/亀山泰宏)