じわじわ使用者増加中LABゴルフの新作「OZ.1(オージーワン)」み~っけ!
◇米国男子◇AT&Tペブルビーチプロアマ◇ペブルビーチGL(6972yd)、スパイグラスヒルGC(7041yd、いずれもカリフォルニア州、パー72)
「LABゴルフ」のパターが、やはりというか、PGAツアーでじわじわと使用者を増やしている。今週のフィールドでいえば、リッキー・ファウラー、ボウ・ホスラー、J.J.スポーン(以上DF3)、アダム・スコット、ウィル・ザラトリス、ルーカス・グローバー、アン・ビョンフン(以上Mezz Max)、ジョナサン・ベガス(Link 1)と、とにかく多い。それ以外にも、ビル・ハース、ライアン・パーマー、カミロ・ビジェガス(以上Mezz Max)、ジェイソン・ダフナー(DF3)、マット・ウォレス(OZ.1)などなど、もう数え上げればキリがないほどだ。
その性能については改めて書く必要がないかもしれないが、初見の方のために説明しておこう。ヘッドの形はいくつかあるが、共通するのはシャフトがオンセットの状態で挿さっていて、いわゆるフェース面の向きが極めて変わりにくい「ゼロトルク」をうたっている。完全なるフェースバランス(同社はライ角バランスと呼ぶ)で、ストローク中にヘッドが開閉しにくく、つねにフェース面が飛球線方向を向くパターだ。
ファウラーが昨年から「DF3(ダイレクトフォース3)」を使っているのは既報の通り。同社の定番モデルである異形ヘッド「DF2.1」を小型にしたヘッドで、その時点ではオデッセイの「ジェイルバード」と迷っていたようだが、もう今はパター選びに迷っている様子はない。また、もう一つ人気なのが、ツノ型の「Mezz.1 Max(メッツワンマックス)」だ。「Mezz.1」というモデルに比べて20%大ぶりなモデル。長尺パターとの相性がよく、上記使用者はみな長尺使い。昇格大会が行われているペブルビーチに集うトップランカーたちは、その性能面のメリットを大いに感じとっているのだろう。
そんな中、練習日に同社の新作ヘッドを見つけた。その名も「OZ.1(オージーワン)」というモデル。スコットと共同開発したというパターで、オージーというネーミングはオーストラリア人である彼に由来。スコットの要望で半月マレット型になり、さらに同シリーズの「OZ.1i」というモデルは、同社初のインサートを装着している。
ヘッドはアルミ、インサートにはステンレススチールというコンポジットヘッド。「インサートが入ることで、アルミ単体より硬めの打感、速い初速を生み出しています」とは、その場にいた同社のツアー担当。LABゴルフはアルミヘッドが特徴だが、アルミの打感だとちょっと…という人も中にはいた。そんな人にはまさにハマる一本ではないか。同社のテクノロジーである、ゼロトルクなどの機能はもちろん踏襲している。
使用選手は続々と増え、新作も出るなどますます勢いを感じるLABゴルフ。米国女子ツアー開幕戦「ザ・トーナメント・オブ・チャンピオンズ」でキム・アリム(韓国)も同社の「Mezz.1」を使用して優勝を飾った。ことし、日本でも人気に火が付きそうな匂いがプンプンする。(カリフォルニア州ペブルビーチ/服部謙二郎)