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2012年 ウィンダム選手権
期間:08/16〜08/19 場所:セッジフィールドCC(ノースカロライナ州)

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第四十九回】

■ レギュラーシーズン最終戦「ウィンダム選手権」

レギュラーシーズン最終戦「ウィンダム選手権」は、ノースカロライナ州にあるセッジフィールドCCで開催される。開始当初、今大会は「グレーターグリーンズボローオープン」と呼ばれており、3月の春先に開催されていた。サム・スニードが同一大会で最多優勝8回、さらに最年長優勝52歳10ヶ月8日を記録している大会だ。そしていよいよ、今大会がレギュラーシーズン最後の試合となる。この試合を終えてポイントランキング125位以内で、プレーオフシリーズに進出できるという大会なのだが、PGAツアーメンバーでない選手にとってはあまり重要ではないと言えるかもしれない。今大会、海外連戦中の石川遼選手が出場するが、メンバーではない石川選手にとっては、ポイントではなくツアーメンバーになるための賞金額確保に挑む。前回の遠征では「コロニアル」で予選落ちを喫し、「メモリアル」で9位タイフィニッシュと、トップ10に入る健闘を見せ、徐々に調子を上げていける選手だ。今回の遠征でも「全英オープン」出場からはるか大西洋を渡ってカナダに移動するなどタフなスケジュールをこなしているので、コンディションを整えた上で臨むことができれば、良い結果が見えてくるかもしれない。最後まで気を抜かずに戦うことに期待したい。

■ 難コースに求められる技とは・・・

今大会が開催されるセッジフィールドCCは、林間コースで、全長が長いコースと言うよりも、グリーンが非常に難しいコースである。グリーンが難しいということは、パットが難しいだけではなく、アプローチにも高いテクニックが求められる。石川選手の目覚ましい成長のひとつに、やはりアプローチのバリエーションが増えたことが挙げられる。ボギーになりそうな場面でもきっちりと寄せてパーセーブするなど、プレーの底力がついてきたことは明らかだ。アプローチに自信を持つことができれば、ショットがよっぽど大きく崩れない限りパーを獲れるという自信にも繋がるので、プレッシャーからも解放されるだろう。また、ドライバー一辺倒だった彼が、最近では様々な攻め方のバリエーションを持つようになったと「全米オープン」のプレーを見て感じた。これから先、石川選手が様々なコース、シチュエーションで戦う上で必要なスキルであることは言うまでもなく、これによってさらに一歩高いレベルへ行けるのではないかと思っている。

■ 不運が続いたW.シンプソン、大躍進のきっかけに

昨年の大会では、ウェブ・シンプソンが地元で初優勝を飾った。昨季シーズン開始の頃は世界ランクも200位以下だったシンプソン。2011年の「トランジションズ選手権」で優勝争いをしながら、最後でボギーを打って2位でフィニッシュとすると、「チューリッヒクラシック」の最終日15番ホールで、パットのアドレスに入った時、ボールが風で動いてしまった為に1打罰を受けるアンラッキーに見舞われた。勝負はプレーオフに持ち越され、そのプレーオフではバッバ・ワトソンに敗れる結果となった(グリーン上でボールが動いた罰則に関しては、2012年に変わることが、その後発表となった)。このような不運が続き、彼はもう勝てないんじゃないかと言われるほどの悲劇的なシーズンを送っていた。しかし一転、今大会で勝利し、この地元で優勝を飾った直後の「ドイツバンク選手権」で早くも2勝目を挙げ、彼の大躍進のきっかけとなった。シンプソンは今季「全米オープン」を制しメジャータイトルを獲得している。

佐渡充高(さどみつたか)
ゴルフジャーナリスト。1957年生まれ。上智大学卒。大学時代はゴルフ部に所属しキャプテンを務める。3、4年生の時に太平洋クラブマスターズで当時4年連続賞金王に輝いたトム・ワトソンのキャディーを務める。東京中日スポーツ新聞社を経て85年に渡米、ニューヨークを拠点に世界のゴルフを取材。米国ゴルフ記者協会会員、ゴルフマガジン「世界トップ100コース」選考委員会国際評議委員。元世界ゴルフ殿堂選考委員。91年からNHK米ゴルフツアー放送ゴルフ解説者。現在は日本を拠点に世界のゴルフを取材、講演などに飛び回る。

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