全米オープン最多10度目のオークモントに松山英樹ら集結 300yd級パー3も健在
◇メジャー第3戦◇全米オープン 事前情報◇オークモントCC(ペンシルベニア州)◇7372yd(パー70)
“ゴルファー世界一”の称号を争う第125回「全米オープン」が12日(木)に開幕する。2016年以来となるペンシルベニア州オークモントCCは大会最多10度目の開催。20年のウィングドフットGCや22年のザ・カントリークラブ、23年のロサンゼルスCCといった近年の開催コースでも改修を担当してきた設計家ギル・ハンスが手を加え、前回7219ydから7372yd(ともにパー70)と距離が伸びた。2007年には大会最長300ydのパー3だった8番は289yd設定で健在だ。
ダスティン・ジョンソンが制した16年は通算4アンダー、アンヘル・カブレラ(アルゼンチン)が頂点に立った07年に至っては通算5オーバーが優勝スコアとなった超難関コースの代表格とも言えるオークモント。3年連続でエントリーが1万人を超えた予選会からの勝ち上がりを含めて156人が本戦に出場し、60位タイまでが決勝ラウンドに進む。
ノースカロライナ州パインハースト No.2で行われた前年はブライソン・デシャンボーが4年ぶりの大会2勝目。サンデーバックナインでロリー・マキロイ(北アイルランド)に競り勝ち、派手に雄たけびを上げた。今季メジャーでも4月「マスターズ」5位、5月「全米プロ」2位と存在感を示し、主戦場のLIVゴルフは前週4位フィニッシュで乗り込んできた。プロ転向から間もなかった16年のオークモントでも15位に入っており、8人目の連覇と7人目の大会3勝を狙う(最多4勝が4人)。
マスターズでキャリアグランドスラムを達成したマキロイは前週カナダで今季初の予選落ちとリベンジへ一抹の不安を抱える状態。一方で世界ランキング1位スコッティ・シェフラーの充実ぶりが際立つ。全米プロで後続に5打差をつける圧勝を飾り、2週前の「ザ・メモリアルトーナメント」でも大会連覇。直近の出場4試合で3勝。アマチュアだった9年前は2日目に「78」をたたいて予選落ちを喫した地でメジャー2連勝の期待が膨らむ。
5人が出場する日本勢では世界ランク9位の松山英樹がただ一人、9年前に続く参戦となる。全米プロでメジャー20試合ぶりの予選落ちとなった後の連戦は36位→38位と上位に絡めず。やはり2度目のパインハーストだった前年は6位に入っており、全米オープン13年連続13回目の経験値も生かしたい。
5月の日本地区予選をトップ通過した杉浦悠太はキャリアでメジャー初挑戦。同じく日本で3年ぶりの切符をつかんだ香妻陣一朗はLIV所属選手となってからはメジャー初出場を決めた。金谷拓実はカナダ、河本力は日本の予選会で補欠1番手となって繰り上がりでフィールド入り。ともに予選落ちと跳ね返された1年前の悔しさをぶつける。
<主な出場予定選手>
ブライソン・デシャンボー、ルドビグ・オーベリ、ウィンダム・クラーク、トミー・フリートウッド、ビクトル・ホブラン、ダスティン・ジョンソン、金谷拓実、河本力、ブルックス・ケプカ、香妻陣一朗、松山英樹、ロリー・マキロイ、フィル・ミケルソン、コリン・モリカワ、ホアキン・ニーマン、ジョン・ラーム、ジャスティン・ローズ、ザンダー・シャウフェレ、スコッティ・シェフラー、ジョーダン・スピース、杉浦悠太、ジャスティン・トーマス