2025年 チャールズ・シュワブチャレンジ

2年前の「全米プロ」もう一人の主役 48歳のクラブプロがギアを語りつくす

マイケル・ブロック ブルックス・ケプカ
2023年の全米プロを熱狂させたマイケル・ブロック(左)。ブルックス・ケプカとともに表彰式に出席した(Scott Taetsch/PGA of America via Getty Images)

ブルックス・ケプカが制した2年前の「全米プロゴルフ選手権」には、もう一人の“主役”がいた。全米プロゴルフ協会(PGAオブ・アメリカ)所属クラブプロ、マイケル・ブロック最終日の後半13番(パー3)でホールインワン。会場を熱狂の渦に巻き込んだ。

2025年 マイケル・ブロックのクラブ
最新モデルは全く入っていない(GolfWRX)

このホールインワン、実はギアマニアにとってはよりエキサイティングなものだった。ブロックが使ったのは、ソールに鉛テープを貼った2014年モデルのテーラーメイド ツアープリファードMCアイアン。大会後、有名になった7Iには高額のオファーが殺到し、最高値は5万ドルにまで達した。

大会を15位で終えて以降も、ブロックは何度かPGAツアーの大会にスポンサー招待で出場している。前週の全米プロも、予選会から本戦への出場を決めた。

通算3オーバーで予選落ちとなった「チャールズ・シュワブチャレンジ」の水曜日。GolfWRX.comはブロックに対して現在のセッティングや、“あのアイアン”をまだ使用しているかについて聞いた。以下はブロックの語ったバッグの中身の全容である。

2025年 マイケル・ブロックのクラブ
テーラーメイドの1W(GolfWRX)

ドライバー:テーラーメイド ステルス2(9度、藤倉コンポジット ベンタスブラック ベロコア+ 5シャフト)

ブロック:シャフトは2年ほど前に5Xにした。一緒にプレーしていたチャーリー・ホフマンが、5Xで飛ばしまくっているのを見たんだ。チャーリーとは歳も近いので私も使ってみたのだけど、かなり気に入っている。クラブも最高。飛距離は伸びないけれど、スピン量がある。私の場合、その方が真っすぐ飛ばせる。

フェアウェイウッド:テーラーメイドM5(3番15度、三菱ケミカル ディアマナBB 83Xシャフト)、テーラーメイドM5(5番19度、三菱ケミカル テンセイCKオレンジ70TXシャフト)

ブロック:3番ウッドのロフトは15度だけど、低めにセットしているので、13.5度くらいになっていると思う。

5番ウッドは今年の「全米プロゴルフ選手権」で使い倒した。パー4の全てのホール、パー3でも使った。私はオールドスクールな人間で、シャフトには昔ながらのテンセイ オレンジ70TXを装着している。長年、私の定番になっている。

最近、多くの選手がウッドではトウ寄りで打っているということに気がついた。ツアーでは、ヒール寄りに打痕がつくことはまずない。打痕は常にトウ寄りのゾーンにあるんだ。だからヒール寄りに打痕があったら、何かを調整しなければいけないんだよ。

アイアン:テーラーメイド ステルスUDI(4番、グラファイトデザイン ツアーADE-DIハイブリッド85Xシャフト)、テーラメイド ツアープリファードMC 2014年モデル(5-9番、プロジェクトXライフル6.5フライテッドシャフト)

ブロック:4Iも私の愛用している素晴らしいクラブの一つだ。私はもうX向きではないかもしれない。硬めのシャフトのほうが初速は出るかもしれない。でも、私はXの安定感が気に入っているんだ。それがこれを使い続ける理由だね。それなりに高さも出せるんだ。205~220ydのショットでは、実際に高さを出して、柔らかく着弾させることができる。

5~9番はこれまでと同じメンツ。トウ側をかなり重くしている。と言うのも、引っ掛けるドローのミスが多いから、トウ側に余分にウェイトをつけると、インパクトゾーンを通じて、フェースがよりスクエアに保たれる。溝の交換は一度もしていない。ただ、昔に前面のリーディングエッジや、見下ろした時にブレードのような見た目にするためにトップラインを削ったので、背面にはウェイトが貼ってある。

鉛テープは全て私の手作業だ。でも、鉛テープの重量は把握していない。見当もつかないね。そういうことは全然分からない。文字通りただ貼り付けているだけで、感覚的なものなんだ。私は超感覚重視のプレーヤーで、感覚に合うものを選んでいるんだよ。

2025年 マイケル・ブロックのクラブ
ウェッジもテーラーメイド製(GolfWRX)

ウェッジ:テーラーメイド ミルドグラインド3(46度)、テーラーメイド ミルドグラインド2(52度、56度)、テーラーメイド ミルドグラインド4(60度)

ブロック:グリップは全てゴルフプライドだね。全てミッドサイズで、中は4回巻き。私はいつもワンサイズ大きめのグローブを使っている。大きめのグリップだと、自分の両手をグリップのちょうど握りたい位置に巻きつけることができるんだ。

60度は新しいものを使っている。グリーン周りでは溝が必要だからだ。ソールのヒール側をかなり削っているので、いつもウェイトを付け足している。ウェッジは速く振りたくないし、フィーリングを出したいからね。

パター:オデッセイ ホワイトホット2ボール

ブロック:最後に紹介するのは、元祖にして昔ながらのバレロテキサスオープン プロアマのパターだ。これは古い話で、ある人にレッスンをした際、「ただでレッスンしてあげるから、そのパターをもらえないかな」って言ったんだ。私はお金よりも、この元祖2ボールが欲しかったんだ。今では8本ほど所有していているよ。

そしてウエートだね。これもどれくらい重いかは分かっていないんだけど、底部にごってりと貼ってあるし、中もてんこ盛りになっている。まあ、かなり重いはずだ。ただ付け足して、自分の両手がリラックスできると感じ始めたところが、自分の求めている重さなのさ。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)

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