17mのバーディパット スピースが驚きのパター変更
ジョーダン・スピースがこれまでほとんど代えることがなかったギアの変更に踏み切った。パターである。
PGAツアー13勝を誇る2015年のフェデックスカップ王者は、今週「WMフェニックスオープン」の第1ラウンドを3アンダーの「69」でプレーした際、信頼するスコッティキャメロンのパターを使っていなかったことで、ゴルフ界を驚かせた。スピースがTPCスコッツデールで代わりに使っていたパターは、T.P.ミルズのブレードパターだった。
2009年当時、ジュニアゴルファーだったジョーダン・スピースは、スコッティキャメロンのパターギャラリーを訪れ、スコッティキャメロン009トリプルブラックパターと出会った。その後、スピースはこのパターを使用し、2009年と2011年の「全米ジュニア選手権」、さらには2015年「マスターズ」と「全米オープン」、そして2017年の「全英オープン」を制覇することになる。短期間、他のパターを使用した例外はあったものの、009は彼のキャリアを通じ、メインのパターとしてバッグに留まりつづけてきた。
しかしながら、2025年「WMフェニックスオープン」にて、スピースは自宅にあったクラブの中から選んだT.P.ミルズ トラッドIIパターを使用したのである。彼が長年使用してきた実戦モデルと同じように、T.P.ミルズパターはソフトな打感のため、カーボンでできており、メッキのない見た目で、スーパーストロークのグリップが装着され、ホーゼルの設計はプランバーネックとなっている。
彼が6番で決めた17mのバーディパットは、このパター変更のハイライトとなり、これにより彼は序盤の時点でクラブハウスリーダーとなっていたニコライ・ホイゴー(デンマーク)とスピースの親友であるジャスティン・トーマスに2打差としたのである。
「WMフェニックスオープン」初日を終えたスピースは、「いろいろといじってみているところで、いくつか選択肢があって、地面に置いた感じや、パターの底をあれこれ調整していて、狙いに対して構えた感じや、転がりが少し良くなればと思っていたんだ。今週はいくつかのオプションを試してみるかもしれない。今日使ったパターを使い続けることになるかもしれないけれど、まあ様子を見てみよう」と述べた。
サイトの情報によると、T.P.ミルズパターの主な違いは、ロフト角の低さにあるとのこと。彼の長年の実戦使用パターのロフトは4度だが、このT.P.ミルズパターは2.5から3度ほどしかない。
スピースがラウンドを終えた時点、彼のストロークゲインド:パッティングはプラスの数字だった。
T.P.ミルズという名を耳にしたことがない人のために説明すると、同社はトゥルーエット・P・ミルズ シニアにより1963年に設立され、以来、ハイエンド向けのパターを製造してきた。T.P.ミルズは自社のパターを「プレーできる芸術作品」と称している。
このパター変更が短期的なものとなるのか、あるいは長期的な乗り換えとなるのかは、現時点では定かではないが、我々は今後も注目していこうと思っている。
「2017年にマレット型を使ったことはあったし、去年も試してみたけど、最終的に別のパターに落ち着いたことは一度もなかったね。でも、異なるヘッドなど、いくつか別のオプションを試したことはあったんだ。僕は単に、何が一番ストロークしやすいか模索しているところで、それが見つかればそれを使うよ」とスピースは述べた。
(協力/GolfWRX, PGATOUR.com)