さらなる躍進を見据え、大きな変化に直面するマクドウェル
2014年 ザ・バークレイズ
期間:08/21〜08/24 場所:リッジウッドCC(ニュージャージー州)
優勝のメイハンに家族登場のサプライズ 父親の仕事見せた!
By Helen Ross, PGATOUR.COM
それは突然の出来事だった。カンディ・メイハンさんは、土曜日の夜に何かを感じた。
確かなのは、1歳の娘ゾーイちゃんと共に飛行機でニュージャージに向かい、「ザ・バークレイズ」最終日の行方を見守る必要があるということ。直観で感じたという。彼女の夫であるハンター・メイハンは、最終日を首位と1打差でスタート。優勝を狙える位置につけていた。
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結果としてメイハンは優勝し、フェデックスカップランキング1位に浮上。2年ぶりとなるPGAツアー勝利に加え、「ライダーカップ」で米国代表主将を務めるトム・ワトソンの目にもとまり、来週発表される主将推薦の筆頭候補になったかもしれない。
カンディさんとゾーイちゃんがリッジウッドに来た理由は、家族の晴れ姿を見るためだったのだろう。
カンディさんは大会終了後、18番のグリーンで遊ぶカーリーヘアの愛娘を横目に「家族で一緒にいられて嬉しい。理由なんていらないわ。ハンターが勝つ瞬間を一緒に祝いたいと思ったから、2人で来ようと決めたの。私とゾーイは、この場にいたいと思った」と語った。
2人は日曜日の午前10時30分にオデッサ(テキサス)の自宅を出発。幸運にも、搭乗した飛行機にはWi-Fi環境が整っていたため、大会の様子をチェックできた。2人を乗せた飛行機が空港に着陸したとき、ハンターは15番をプレーしていた。そして16番ホールに進んだとき、2人はリッジウッドに到着した。
カンディさんは「交通渋滞もなくて、早く到着できた」と、笑顔で数時間前の出来事を振り返った。
空港到着の時間帯から、ハンターは3連続バーディを記録し、ギャラリーを沸かせた。カンディさんとゾーイちゃんは夫が18番をティオフするまで荘厳なクラブハウスで待機し、それから正面の観覧席下にあるトンネルに移動。ハンターは最終ホールをボギーで終え、2位と2打差をつけ、1位のままホールアウトした。
カンディさんは、たどたどしく歩く1歳の娘とともに夫の元に向かい、その姿に気づいた観客も拍手を送った。そして、最終組でプレーしたジェイソン・デイが18番での第2打を直接カップに入れられず、2012年以来となるメイハンの優勝が決まった。
まさにシャッターチャンスだった。
「子供が生まれると、家族とグリーンに立ちたいという夢を持つ」。最終日を「65」としたメイハンは「まだ最終組のプレーが終わっていなかったけれど、家族に会えてうれしかった。2人がすべてを特別なものにしてくれるから」と語った。
妻は、コース上で自分たちの存在に気がついた夫は気が動転していたと話す。次戦の「ドイツバンク選手権」が行われるマサチューセッツで会う予定だったからだ。
「彼は私たちに気がつくと『いつ来たんだ?いつ家を出たんだ?』と聞いてきたの。混乱しているようだったし、すごく興奮していた。色々と落ち着いたら、今夜家族でお祝いするわ」。
日曜の夜に飛行機でボストンへ移動後、きっと良い時間を過ごすのだろう。
メイハンと言えば、昨年の「RBCカナディアンオープン」での出来事が思い出される。2日目を終えて単独首位に立ったメイハンは、カンディさんに出産の兆候があると、3日目のラウンドが始まる直前に知った。予定日よりも数週間早かったが、すぐに大会を棄権し、自宅のあるダラスへと戻った。
その後の話は周知の通りで、メイハンはテキサス行きの飛行機に飛び乗り、報せを受けてから15時間以内にカンディさんの元に到着。ゾーイちゃんの誕生を見届けられた。
今回の訪問は1年前の恩返し?カンディさんはそう聞かれると、少し考えてから「そういう見方もできるかもしれない」と笑みを浮かべた。
プレーオフシリーズが始まって以降、全29大会にただ1人出場しているメイハンは、見返りなど求めていないと言った。
「埋め合わせることなんて何もない。ただ、優勝争いができて、勝てたのだから気分はいいよ。今週は調子が良かったけれど、どういう結果になるかは誰にも分からないだろ」
「優勝は気分がいい。何年ぶりかの勝利だし、日曜のラウンドは良い感じでプレーできたから」