「ジョンディアクラシック」で復活を遂げるZ.ジョンソン
2014年 ジョンディアクラシック
期間:07/10〜07/13 場所:TPCディアラン(イリノイ州)
かつての新星からスピースに助言 「ただ良いプレーすればいい」
By Craig Devries, PGATOUR.COM
今週はじめ、TPCディアランの練習場で興味深い光景が見られた。
何台ものカメラ、歓声をあげるファン、好意を寄せる声は、すべて2013年の「ジョンディアクラシック」優勝者であるジョーダン・スピースに向けられた。その時、スピースと同じテキサス出身で、早くにプロ転向を果たし、同じく「ジョンディアクラシック」優勝後にPGAツアーシード権を獲得した男が隣のチッピンググリーン上にいたが、彼に気づいた人間はいなかった。
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スピースと同じく「全米アマチュア選手権」優勝者であるデビッド・ゴセットは、2001年の「ジョンディアクラシック」で優勝した当時、ゴルフ界の新星として注目を集めた。だが、2009年以降に出場したPGAツアーの大会は、今回が3試合目。ゴセットは、10年以上に渡るスランプから抜け出そうと、もがき続けている。
「調子は良いんだ」と語るゴセットは、今年の「全米オープン」に予選会を通過して出場したが、パインハーストNo.2コースでの本戦では初日から「76」、「72」と苦しみ、予選落ちとなった。「調子が良いと感じても、大会に出場できなければ難しい。辛抱強く練習に励むしかない。あとはチャンスが来るのを待つだけ。可能か不可能かではなくてね」と、ゴセットは自身を取り巻く現状をとらえている。
推薦資格を与えられて出場した「ジョンディアクラシック」で優勝した2001年当時は、誰もが今後も大会優勝候補として長期に渡り活躍するだろうと思った。優勝賞金220万ドルを手にしたゴセットは、2001年から03年の間に7度トップ10入りを果たした。しかし、スイング改造に着手してから調子を落とし始め、2004年には、出場したPGAツアー25大会で予選を通過したのは僅かに2戦。それ以降、ゴセット(35歳)はPGAツアー17大会にしか出場しておらず、賞金を獲得したのは僅か2大会でのみ。今年の「ジョンディアクラシック」には推薦資格を得て出場したが、他の大会では月曜日の予選会すら通らない日々が続いた。
スピースのような新星と称される選手が見習うべき“訓話の1例”とも言えるキャリアを送っているゴセットは、テキサス州のオースティンでスピースと会ったという。同じテキサス出身者にアドバイスはあるだろうか?
「ジョーダンが求めてこない限り、特にないね。彼には自分の助言なんて必要ない。彼が持っている才能を信じれば良い。見たところ、素晴らしい才能を持っている。人生の目標を決めているだろうし、現状にも上手く対応している。良いチーム、良い指導者、家族に恵まれているだろうし、これからも良いプレーを続けると思うよ」。
ゴセットが若い選手に言いたい訓戒はこうだ。
「PGAツアーに出場するのも、出場し続けるのも大変なこと。自分が取り組むべきことに集中して、良いゴルフをプレーする。いたって単純なことさ」。