小春日和で飛ばし屋躍動! あの“リビエラ”でバッバ優勝
2014年 ノーザントラストオープン
期間:02/13〜02/16 場所:リビエラCC(カリフォルニア州)
バッバ・ワトソンが週末の追い上げで“決定力不足”を返上
By PGATOUR.COM wire reports
時の流れをほとんど意識していなかったバッバ・ワトソン。PGAツアーで自身が最後に勝利を収めてから2年近くが過ぎ、37試合に出場していたのも気づかなかったようだ。
それを思い起こさせたのは、「ノーザントラストオープン」最終日の午後だった。ワトソンは最終ホールでバーディを奪って2打差の優勝を果たし、クラブハウスへと向かう途中、彼は2012年のマスターズで優勝する直前に養子縁組したカレブ君の姿を目にした。
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(2012年のマスターズ優勝の)あの日、グリーンジャケットを着たワトソンは1人だった。しかし今回は、妻のアンジーさんと息子が彼の偉業を見ようとリビエラCCに駆け付けたのだ。
ワトソンは今大会、後半39ホールで(2日目の上がり3ホールから最終日のホールアウトまで)ノーボギーを達成。大会3日目と4日目は共に「64」をマークした。彼は最初の6ホールで4つスコアを伸ばし、過去28年間の本大会の勝者では、最も低いスコアで最終ラウンドを締めくくった。
今回の勝利でワトソンはフェデックスカップポイントの500ポイントを獲得し、5位にランクアップする。
“バッバ流”のゴルフではなかったが、とにかく素晴らしいゴルフだった。早く勝利の喜びに浸りたくて仕方なかったのだろう。
「マスターズで優勝した時は、僕1人だった」と、ワトソンは振り返る。「家族は会場にいたけれど、妻や当時養子縁組したばかりの息子はその場にいなかった。そして息子は今、2週間後に2歳になろうとしている。ワクワクするね。これから息子と妻、そしてトロフィーと一緒に写真を撮るんだけど、もう最高だよ」。
ワトソンは「66」でフィニッシュしたダスティン・ジョンソンに2打差を付けて優勝した。ジョンソンは先週に続き今週も最終日を「66」で終え、順位も同じく2位に。先週の「AT&Tペブルビーチナショナルプロアマ」では勝者ジミー・ウォーカーに1打差だった。
「14アンダーまで伸ばしたとしても勝てなかったんだ。精一杯さ」と、ジョンソンは語った。
3日目終了時点で暫定首位だったウィリアム・マガートから4打差で最終日に臨んだワトソンは、みるみるうちにギアを加速した。8番ホールでバーディを奪取してトップに立ち、前半ラウンドを「30」で終了。約2メートルのパットが残った12、13番ホールでのパーセーブ成功も後押しした。
ワトソンにとっては前回の試合「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」の雪辱を果たす機会ともなった。彼は同大会最終日の後半で2ボギーを叩き、ケビン・スタドラーに1打差で敗れていた。
挽回のチャンスを手にしたワトソンは、それを逃さなかった。
彼は通算15アンダーの「269」でホールアウトした。しかし大きな勝利を手にしたのは彼だけではない。
米西海岸ペパーダイン大学出身のジェイソン・オーレッドは、ノーボギーで「68」をマークし、やはり「68」で回ったブライアン・ハーマンと共に3位タイに。先日のマンデー予選会を突破したオーレッドは、PGAツアーのシードを手放すこととなった2008年シーズン以来、今回が初のレギュラー大会出場(編注・メジャーは2010年の全米オープンに出場)だった。
3位タイという成績は、現在33歳のオーレッドにとって自己ベストだ。彼は今回、PGAツアーで過去(フル参戦した2年分を含む)に稼いだ通算賞金総額よりも多い38万8,600ドル(約4,000万円)を手にした。オーレッドはさらに2週間後に行なわれる「ホンダクラシック」のシード権を獲得したが、ちょうどこの時期は3人目の子供も生まれる予定だ。
「どうなるか見ものだよね」とオールレッド。
ワトソンは通算5勝目を、もぎ取らなければならなかった。わずかのミスも許されない最終日の終盤、彼は15番ホールで深いフェアウェイバンカーからグリーンのフロントエッジへと脱出するのに成功。16番パー3ではグリーン中央へとボールを打ち、パーセーブした。ティショットを打ち上げていく18番では、フェアウェイの真ん中へと力強くボールを打って、2打目はウエッジでピン右横約4.5メートルにつけた。
一方のジョンソンは、今季4試合ではいずれも6位以内でフィニッシュと好調。そこには「WGC HSBCチャンピオンズ」での勝利に、「AT&T」と今回の「ノーザントラスト」での2試合連続の2位も含まれている。2014年最初の試合となった「ヒュンダイトーナメントofチャンピオンズ」では6位タイだった。
「後半ではチャンスがあったんだ。だけど上がり3ホールではあまり調子が良くなく、チャンスをつかむことができなかった」と、ジョンソン。「かなりいい位置にいたんだけどね。それがすべてさ」
2打差の首位で最終日を迎えたマガートは、PGAツアー初勝利を目指して1番でこそバーディを奪ったものの、その後は失速。会場のリビエラCCは再び好天に恵まれ、スコアを上げるにはもってこいの日ではあったのだが…。後続集団は優勝を目指して次々とバーディを量産した。特にワトソンが。
ワトソンは4番パー3で、傾斜を使って約4.5メートルに寄せる完璧なティショットを放ってバーディ。6番ではグリーン左からバンカーショットを直接決めてさらにバーディを奪取。8番では約4.5メートルにつける2打目を放ち、最終ラウンドで5つ目のバーディを獲得した。ここで首位に立ったワトソンは、最後までその座を守り抜いた。
マガートは結局「73」でフィニッシュし、6位タイだった。
7ホールを終了時点で首位に1打差まで迫ったジョーダン・スピースだが、後半では4ボギーを叩いて「71」でホールアウト。12位タイで終わった。また先週の「AT&T」を含め今季すでに3勝を挙げたジミー・ウォーカーは最終日を「73」で回り、20位タイで終えている。
「マスターズ以来の優勝だ」と、ワトソン。「自分にとって最後の勝利がいつになるかなんて、わからないものさ。マスターズが最後の優勝になる可能性だってあった。現役を退くいい機会になったかもしれない。だけど今回のノーザントラストでの勝利は実に素晴らしいね。勝利を挙げていないことで落ち込むことはなかった。僕はただコツコツとやってきたんだ。そしてどういうわけか(勝利の女神が)今日、僕に微笑んでくれたのさ」。
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