米ツアー初制覇に挑むラヒリが首位 松山は5打差4位 石川9位
2016年 CIMBクラシック
期間:10/20〜10/23 場所:TPCクアラルンプール(マレーシア)
一時首位から後退 松山英樹の“2つの予想外”
◇米国男子◇CIMBクラシック 3日目(22日)◇TPCクアラルンプール(マレーシア)◇6951yd(パー72)
11アンダーの3位タイから出た松山英樹は序盤5ホールで4バーディを決めるロケットスタートのあと、後半にひとつスコアを落として「69」でホールアウト。通算14アンダーにとどまり、首位との差は前日の3から5ストロークにひろがった。
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3連続バーディ発進で一時単独首位に立った松山が、目をつり上げたのは5番(パー5)のグリーン上だった。ピン右奥8mからイーグルパットの場面。ダウンスイングに入った瞬間、背後からカメラのシャッター音が響いた。想定していなかったロープ外からの”妨害”。動きを「止められなかった」というままにヒットした球は、カップ手前1mで力なくストップし、「ラインにも乗っていたので…残念だった」と後味の悪い2パットバーディとなった。
「そのあとは気にしていません」と強調しながらも、6番以降はバーディを奪えない展開が続いた。11番(パー3)は第1打を池に入れ、1パットのボギーでしのいだものの、その後はショットでフィニッシュが取れないシーンが相次いだ。パットでは12番、14番、17番とチャンスから次々と球がカップを避けていった。
終盤16番のバーディのあと、最終18番では大きく右に曲げた1Wショットが茂みに入り、痛恨のアンプレヤブル。「もったいなかったですね。あのミスは想像していなかった。(曲がっても右サイドの)バンカーくらいまでかと思っていた。予想外に曲がった。それだけスイングが暴れているのかな」。グリーンの傾斜を利用した4打目でピン左奥3mにつけたが、最後までカップに嫌われ、締めくくりはボギーになった。
例年通りのロースコアでの争いは、トップが通算19アンダーとなった。5打差について「大きいけど、爆発すればチャンスはある」と淡々と松山は言った。
「とりあえず(通算)20アンダーを目指して頑張りたい。早めに20アンダーに持っていけば、上位にプレッシャーをかけられる。そうでなければ優勝は難しい。そう簡単に行くとは思っていないけれど、(第1ラウンドから)3アンダー、8アンダー、3アンダーと来たので、次は8アンダーだと思ってやりたい。ポジティブに捉えたらそうなる」
追うのはこの日「65」で回ったアニルバン・ラヒリ(インド)の背中。親交があり、米ツアーでは練習ラウンドのパートナーとなることもあるひとりだ。とはいえ、ツアー初タイトルを簡単に捧げるつもりはない。(マレーシア・クアラルンプール/桂川洋一)