コースレート「77.8」 連覇狙うスピースもオーバーパー覚悟
2016年 全米オープン
期間:06/16〜06/19 場所:オークモントCC(ペンシルベニア州)
松山英樹と連日の練習ラウンド 谷原秀人は“早入り”で入念な準備
5月に行われた日本地区の最終予選会を突破して、今回の「全米オープン」出場権を手にしたのは、国内ツアーでは主役級の4選手だ。その中でも谷原秀人は、池田勇太、谷口徹、宮里優作に先んじて米国入りし、鼻息荒くコースチェックを進めている。
2週前の「日本ツアー選手権 森ビル杯」を惜敗の3位で終え、谷原はオープンウィークとなった前週9日(木)に早々に米国に乗り込んだ。全米オープンは初出場。オークモントCCでは10日(金)から練習ラウンドをこなし、13日(月)までに45ホールを回った。「初めてで、(全米オープン会場で)一番難しいところに来ちゃったね」と苦笑いする第一印象だ。
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松山英樹とは連日一緒にプレーし、前夜はバーベキューをともにして英気を養ったという。この日は、午前9時前からアウト9ホールをともにチェック。「風が強かったきのうは15フィートくらいのグリーンの速さが出ていた(編注:国内ツアーは10~12フィート)。きょうは少しボールが止まるようになったけれど…」と四苦八苦している。
「とにかくタッチを合わせて、“感じ”を出していかないと。流れが悪くなれば80台も簡単に行ってしまう」。前回当地で行われた2007年大会で、1ラウンドのアンダーパーを出した選手は4日間で8人だけ。耐え忍ぶ展開を強いられるのは覚悟の上だ。
心の拠りどころになるのは「日本よりも広い」というフェアウェイが生むティショットへの安心感。5W相当の距離を出せるアイアン型UTを持ち込み、硬い地面を利用してランを稼ぐ作戦のオプションもある。そして「ラウンドは誰よりもやっている。時差ボケも抜けてきた」という事前ラウンドの積み重ねも、土壇場で力となるかもしれない。(ペンシルベニア州オークモント/桂川洋一)