プレーオフ滑り込みの石川遼 “持ってる男”伝説を振り返る
2015年 ザ・バークレイズ
期間:08/27〜08/30 場所:プレインフィールドCC(ニュージャージー州)
滑り込みのプレーオフ 石川遼「プレーするだけでは意味がない」
2015/08/27 09:35
全43試合が行われた米国男子ツアーの2014-15年レギュラーシーズンを終え、石川遼のフェデックスカップランクは124位。1ポイント未満の僅差でプレーオフシリーズ進出を決め、「ザ・バークレイズ」に2年連続2度目の出場を果たした。
「不思議な感じですね」と石川は言う。開幕を翌日に控えた水曜日、プロアマ戦に出場しなかった石川は会場となるプレインフィールドCC(ニュージャージー州)で午後から軽めの調整を行った。「直前まで(プレーオフ出場)圏外にいて、次の飛行機もどこに行けばいいのか分からなかった。結果が出てからチケットを取ったくらいだし…」。ある意味、ドタバタでの現地入り。だが逆に、ゴルフの手応えには確実さが生まれつつある。
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「去年は75位でこの試合に来たけど、その付近の数カ月の調子は良くなかった。序盤に良いプレーをして尻すぼみという感じ。内容的には今の方がいい。背伸びせず、縮こまりもせずにプレーしたい」。
レギュラーシーズン最終戦を「ここに到達できるかどうかという戦いに意味があった」と振り返った一方で「正直、ここでプレーしたというだけでは意味がない」と、プレーオフ初戦に向けた緊張感も保っている。「良いプレーをしないと意味がない。現時点では何もない」。ギリギリのランキングからどこまで上がっていけるのか?それが勝負だ。
2011年以来、4年ぶりに「ザ・バークレイズ」が戻ってきたプレインフィールドCC。石川は「ラフが深くて、グリーンが小さい。傾斜もきついので、グリーンがより小さく感じられる。全米オープンに近い難しさ」と警戒感を強めている。それでも、11年はフェデックスカップランキング101位以下の選手が過去最多の8人、次戦に進出した(100位以内に入った)という年でもあった。
「このコースだからだと思います」と石川は言う。「下克上っすか」とつぶやいて“持っている男”は帰りの車へと乗り込んだ。(ニュージャージー州エジソン/今岡涼太)