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松山英樹 再開後のミスで後退も「極端に悪かったわけではない」

わずかなミスが命取りになる。精鋭揃いのフィールドなら、なおさらだ。フロリダ州アイルワースG&CCで行われているタイガー・ウッズの主催競技「ヒーローワールドチャレンジ」2日目。4アンダー6位タイから出た松山英樹は4バーディ、3ボギー、1ダブルボギーの「73」で回り、通算3アンダー。降雨により約1時間半の中断を挟んだ影響で2選手が未消化ホールを残す中、暫定14位タイに後退した。

序盤は最高の流れだった。出だし1番で2mのチャンスを逃しパーで滑り出した松山は、すぐさま2番(パー3)で6Iでのティショットをピンそば1mにつけてバーディ。続く3番は5mの下りのラインを流し込んで2連続とし、一時的にトップ集団に並んだ。11番(パー3)は手前から2mのチャンスを決め、13番(パー5)でグリーン右手前の花道から3打目のアプローチをきっちりピンに絡めて4つめのバーディ。中盤の停滞ムードを打破して、週末の優勝争いを予感させた。

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ところが続く14番の第1打でフェアウェイを捕えた直後の午後2時54分。大雨で中断を余儀なくされ、4時20分の再開直後のショットが痛恨だった。奥に切られたピンまで残り109ydを50度のウェッジで攻め込んだが、ボールは奥の茂みへ。感触が良かっただけに「まさか」と目を白黒させた。「やっぱりバーディを獲りたくて…もう少し慎重に行けばよかったかな」。その後グリーンに乗せるのに2打を要し、2パットでダブルボギー。

続く15番(パー3)はティショットを右手前の深いバンカーに入れるミスでボギー。最終18番もバンカーからリカバリーできずにボギーフィニッシュとなった。

結果的には中断が流れを寸断した印象だが「(再開前と)何も変わってない。14番のセカンドはちょっと飛び過ぎた結果がダボになった。15番もティショットが悪かっただけ。極端に悪かったゴルフではないと思います」というのが本人の受け取り方。「ちょっとしたミスが前半からあったのが、最後にスコアに出た」

この日のラウンドには左腕を何度も気にする仕草があった。「ダンロップフェニックス」優勝後、前週のオフに痛めたという。ただ、ホールアウト後は「大丈夫ですよ」と気丈に振る舞った。確かに患部を触るシーンは、スコアを伸ばした再開前の方が頻繁に見受けられ、松山は後退の言い訳にはしなかった。

暫定首位のジョーダン・スピースとの差は2ストロークから現時点で8にひろがった。2日間を通じて好材料は、パッティングのストロークにフラストレーションがないこと。「すごく良く打てている。ただラインが少し、ボール半分、1個分だけずれているので入らないですけど、そこがしっかり決まってくれれば。バーディをたくさん取ってもボギー、ダボを打っていたら厳しくなる。しっかりやっていきたい」。日々出入りは激しいが、試合はようやくハーフターン。下を向くのはまだ早い。(フロリダ州オーランド/桂川洋一)

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