タイガーが自身2度目の大会連覇を狙う!日本からは丸山茂樹、片山晋呉が参戦
マスターズガイド/マスターズの凄さ、あなたは知っていますか?
「マスターズ」はゴルファーの憧れであり、ゴルフの祭典と呼ばれる……なんて話は、みなさんもご存知のはず。ところが、何がどう凄くて誰が何時頃始めたのか? などの事実関係を把握している人となると、一体どの位いるだろうか―――。
その歴史は非常に古く、時は1934年まで遡る。当時、球聖と呼ばれたボビー・ジョーンズとクリフォード・ロバーツの2人が、毎年定期的に行なわれる大会を実施すべく立案したのが始まりだ。この時に、ロバーツが「マスターズ」という名称を考案。しかし、ジョーンズがこれを嫌った為、当初は「オーガスタ・ナショナル・インビテーション・トーナメント」と呼ばれていた。
記念すべき第1回大会は、1934年3月22日に開幕。この時の優勝者はホートン・スミスであった。翌年にはジーン・サラゼンが、ダブルイーグルを見せるなど大活躍し、クレッグ・ウッドとのプレーオフの末に勝利している。
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1939年になると正式名称も「マスターズ」になり、翌年から4月の第1週にトーナメントが開催されるようになっていく。もちろん、この後も数多くの名勝負が繰り広げられ、1942年には、バイロン・ネルソンがベン・ホーガンと18ホールにも及ぶプレーオフを制して優勝。1950年代には、アーノルド・パーマーら往年の名選手達が栄冠を手にした。
さらに、オーガスタの11番ホール後半から13番ホール前半までを指す、有名な「アーメンコーナー」の由来も、この頃に誕生している。1958年に作家のハーバート・ウォーレン・ウィンドが、当時流行っていたMildred Baileyの「Shouting in that Amen Corner」の歌詞から名付けたのだ。
1960年代に入ると、開幕前日に行われるパー3コンテストもスタート。その後、1963年には帝王ジャック・ニクラスが初勝利。ニクラスは1986年までの間に2連覇を含め、通算6回優勝の金字塔も打ち立てた。近年では1997年に、タイガー・ウッズが大会4日間における最少スコアを更新。21歳で史上最年少優勝も記録している。まさに、時代のヒーローは「マスターズ」とともに歩を進め、成長してきたと言っていいだろう。
競技面以外でも「マスターズ」は、数々の伝統を生み出してきた。グリーン・ジャケットもその一つだ。1937年にクラブ会員が、パトロンに対して目立つように着用したのが始まりで、勝者に初めて贈られたのは1949年。当時チャンピオンとなったサム・スニード以来、「栄光の証」として今なお受け継がれている。
2人の男の夢からスタートした「マスターズ」。もはや単なるトーナメントの枠を越え、歴史の1ページとして、言葉では語り尽くせない「輝き」を放ち続けている。