感情と、自らのゲームをコントロールするタイガー・ウッズ
メジャーに見放されたウッズ
今年の全米プロ選手権の最終ホールでバーディを決めたタイガー・ウッズは試合後、「今週パッティングは良かった」と語った。しかしそれはどうでも良いことだった。フェアウェイキープ、パーオンもままならず、思うようにバーディを決められなかったウッズは、過去に参加したメジャー28試合中で、プロとして最悪な結果を残すこととなった。
結局12オーバーで39位タイ。それまでは1997年、2001年に記録した29位タイが全米プロでの最低記録だった。
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ウッズにとってメジャーでは厳しい1年だった。昨年の全英オープン以来、6回連続でメジャー無冠となった。しかし最初のメジャー制覇となった1997年のマスターズ以降はスウィング改造により、10回連続で勝利から遠ざかった。そしてその後は昨年の全米オープンまで、メジャー11試合中7回も勝利を重ねてきた。これは驚きである。
タイガー・ウッズ
「今年は挫折させられる1年だった。毎回、優勝の可能性を作りながら勝つことができなかった。こんな時もある」
ここ5年で最初の4年間は、メジャーで最低でも3度はトップテンに入っていた。しかし、今年は全英オープンの4位タイのみである。1998年以来となるメジャー未勝利の年となってしまった。
メジャー以外での今年の平均スコアは68.5だが、メジャーでの合計16ラウンドでは71.88と振るわず。これに対し2000年のメジャーでは68.44という驚異的平均スコアを記録していた。
「今までで最も困難でかつフェアなコースだった」とウッズは語る。予選を通過した70名のうち、ウッズはフェアウェイキープ率(46.4%)とパーオン率(45.8%)で60位タイ、そしてバーディ(6)の数では56位タイと惨憺たる結果で終了した。
タイガー・ウッズ
「わずかな誤差が結果に響く厳しいコースだった。精密にホールの位置も障害物も設計されており、少しでもターゲットから外れると良い結果は期待できない。スウィングがしっくりせず、腕が遅すぎたり早かったり、体の開きが速すぎたり遅かったり・・・」
小さな問題が、大きな痛みにつながる辛いシーズンとなった。
Golfweek