遼、20歳のマスターズは自己ワーストで予選落ち
2012年 マスターズ
期間:04/05〜04/08 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)
帰国の石川遼、将来について語る
4度目の挑戦となったマスターズでは失意の予選落ちを喫してしまった石川遼が、8日いち早く成田空港に帰国、記者会見を行った。
「マスターズ1試合だけでみると結果も良くなくて残念だけど、この3カ月間アメリカの試合に出て、非常に良い経験を積めたので良い3カ月だったと思う」と、今遠征を振り返った石川。技術的には、今までドローしか打てなかったドライバーショットで、フェードに近いストレート、また低い球などを「自分のものになるくらい練習できた」と自信をみせる。さらに、50位前後のワールドランキングを米ツアーに挑戦しながら維持できたことを「すごく難しいことだと思うので、その点ではすごくよかった」と自ら評価した。
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課題としたのは、調子が悪い時の底上げ。そして、2日続けてボギーが先行してしまった序盤のコースマネジメント。小学生の時に書いた“20歳でマスターズ優勝”という大目標を達成することはできなかったが、「落ち込むじゃなく、次に活かしていくことが重要。何歳でっていうよりも、夢をかなえる・達成することに価値がある。マスターズだけじゃなく、ほかのメジャーでもいつか勝てるような選手になりたい」と、さらなる目標を追いかけることを誓った。
次週、国内ツアーが開幕するが、石川は米国ツアーのSTM(特別一時会員)資格も取得している。「日本ツアーを中心に」という石川だが、来年のPGAツアー出場権が得られる賞金ランキング125位以内というのが、今年の最低限の目標でもある。「(125位以内は)もうちょっとのようで遠い道のり。(8月の)全米プロあたりまでにその数字がクリアできていなければ、そのあとチャレンジしても意味がない。その時はそこまでの実力と割り切って、また次の年に考えたい」と、全米、全英などのメジャー大会を中心に、国内ツアーが佳境を迎える秋までに、勝負するつもりだ。
自身の周辺も徐々に落ち着きつつある。米国には中学の同級生という彼女を帯同。この帰国直前には新聞で結婚報道もなされた。「飛行機の中にいた時にそのニュースがあったと思うのですが、着いた途端に友達からおめでとうっていうメールがたくさん来ていたから、自分でもびっくりしました」と石川。「でも結婚ではないですから。婚約ですからね」と念を押す。具体的な入籍や挙式の予定が決まっているわけではないという石川は、“婚約”についてさらに突っ込まれると、「プライベートなことなので」と笑顔ではぐらかしていた。
開幕戦となる「東建ホームメイトカップ」には火曜日に入る予定。今年は国内の出場試合数が減る可能性もあり「賞金ランキングよりも勝利数にこだわりたい」と話す。昨年優勝争いに絡んでいる大会で、早速その存在感を見せつけたい。(千葉県成田市/今岡涼太)