ニュース

米国男子全米プロゴルフ選手権の最新ゴルフニュースをお届け

2011年 全米プロゴルフ選手権
期間:08/11〜08/14 場所:アトランタ アスレチッククラブ(ジョージア州)

44歳のストリッカー、メジャー最少スコアタイの「63」!

今年の最後のメジャー戦となるPGAチャンピオンシップ(全米プロゴルフ選手権)で初日のトーナメントリーダーに立ったのは、44歳のスティーブ・ストリッカー(アメリカ)。 午前9時5分、10番ホールからプレーを始めたストリッカーは、いきなりスタート3連続ホールでバーディとして3ホールで3アンダー。その後、難しい15番からの上がり4ホールも15番、18番でバーディを奪取、他のホールもパーとしてバックナインを「30」でターン。フロントナインに入っても良い流れは続いていく。 1番と5番をバーディとしたストリッカーは、大会初日をボギーなしの7アンダー「63」で終えた。

メジャー大会記録の「62」には届かなかったものの、初日の平均ストロークがパー70に対して「73.109」と多くの選手を苦しめたアトランタ アスレチックコースを落ち着いたプレーで攻略した。明日の第2ラウンド、ストリッカーは午後2時15分にスタートする。

<< 下に続く >>

Q:初日を振り返って
「今日のラウンドはとても大事でした。練習ラウンドではあまり(ティショットを)フェアウェイに打つことができずにバーディを獲る事ができませんでした。自分自身の期待感というのはあまりなくてどうなるかな? という感じでした。今考えるとそれが逆に良かったかもしれません。多くの期待感はありませんでしたが、最初の3ホールでバーディ、そのあと2ホールもパーが取れて良いスタート。感じの良い一歩がうまくいったという感じですね」

Q:明日以降に向けての意気込み
「どの試合でも1日ごとのプレーに集中しないといけません。まず良いスタートとなりましたね。1ラウンドを終えて、次は明日のラウンドに集中します」

Q:上がりのホールの難しさについて
「そうですね。上がりのホールはタフです。15番から18番は難しいショットになります。 キャディとも話をしていましたが、上がりのホールをうまくパーで切り抜けていけばいいだろうねって。今日は(10番スタート)最初に良いスタート となって、15番、18番でバーディとなりました。しかしとても難しいですよ。簡単にダブルボギーになるホールがあります。毎ショットにしっかりと集中して良いショットを打つこと、トラブルを避けることが大事です」

Q:バーディホールを詳しく説明してもらえますか?
「バックナインからのスタートでしたが、10番ではドライバー、サンドウエッジとつないでバーディパットは5メートル。11番は3番ウッド、9番アイアンで 1.7メートル。12番はドライバー、ユーティリティで右のバンカーでした。バンカーからは1.3メートルに寄せてバーディ。15番もバーディでした。ユーティリティでのショットはピンそば3メートルぐらいだったでしょうか。18番はティショットを3番ウッド。2打目はユーティリティ(残り220ヤード)を使いました。バーディパットは9メートルから10メートルぐらいのパットを沈めました。1番は3番ウッド、7番アイアンで7メートル。そして5番ホールのパー5はドライバー、3番ウッドを使ってグリーン左のバンカー。3打目は1メートルに寄せました」

Q:あなたは「63」というスコアがメジャー競技の最少スコアという事は知っていて、上がりの数ホールでバーディを奪えば新記録になるということを考えていましたか?
「はい、63よりも少ないスコアは出ていない事は知っていました。しかし今日はそのことはプレー中考えていませんでした。キャディのジミーが最後のパットが外れた時に「あれを入れていたらメジャー競技での新記録になるパットだったんだぜ」って教えてくれました。私は「そうか、そうだったのか・・・」 って思いました。私はただバーディを奪って8アンダーにしたいと考えていてパットに集中していました。歴史的な記録とは考えていませんでした」

Q:ボギーになりそうなホールはありましたか?
「2番ホール、私にとって11番目のホールですね。ティショットは右に押し出してしまいました。バンカーよりも右でした。2打目はラフからでしたが、フロントエッジまでの距離は230ヤード。ラフのボールのライは良かったです。ユーティリティでスライスボールでグリーンの手前に進めて、3打目はピンから60センチぐらいに寄せることができました。ティショットを打ったときはピンチかなという感じでしたが、上手く脱出することができて寄せワンもうまくいきました」

Q:下馬評ではとても難しいコース、上がりの4ホールがとてもタフということでしたが あなたはメジャー記録のスコアを出しました。あなたの調子がかなり良いということでしょうか?
「どうなんでしょうね。今日は公平なコースセッティングでした。練習ラウンドではティグラウンドの一番後ろからプレーをしましたがとても長いコースです。今日はティを前に出して楽になるホールがいくつかありました。たくさんのホールで距離を調整するセッティングができるはずです。タフでもある程度エンジョイできるはずです。それでも難しかったですよ。今日私は15番から18番を2アンダーでプレーできました。他の選手と比べるとここだけで3打か4打良かったのかもしれません。このホール群はタフです」

Q:グリーンの芝はどうですか?
「グリーンは信じられないぐらい完璧です。午前のプレーだと足跡があまりありませんし良かったです。私はあまりバミューダ芝が好きではないんですよね。私が育った中西部はベント芝です。しかしこのコースのグリーンはベントではありませんが、ベント芝に似たように転がります。とても良い状態です。そして芝目も比較的まだ新しい芝ということで気にならないですね。普通のバミューダとは異なります」

Q:メジャー競技の優勝について
「そうですね、やはりプレーヤーとしてはみんなメジャー大会で優勝したいと考えているはずです。私もその1人です。これまでは「良いプレーをしたい」という強い思いで挑んできましたが、ここ2年ほどは以前のよりも少し思い込みを減らすようにしてプレーをするように心掛けています。私自身の性格かもしれませんが、ここ数年が自分自身にプレッシャーを掛けずにプレーをしています。今回も良いプレーをしたいという期待はありましたが、必要以上にプレッシャーを加えずにしています。普通にプレーをしてベストを尽くす。今年のすべてのトーナメントで同じようにしています。(メジャー大会でも)通常のトーナメントのようにプレーをしています。毎年、歳を重ねるごとに賢くなっているんでしょう。以前よりもエンジョイできるようになっています」.

Q:以前もメジャー競技で途中リーダーになったことがありましたよね? メジャー優勝できるはずの選手という評価があると思いますが、あなた自身はまだメジャー未勝利についての思い、また達成できると思っていますか?
「良い質問ですね。この週末にそのチャンスが来るといいですね。どうなるかしっかりと答えることはできませんが、準備はできています。どんな試合でもしっかりと準備をして怠るということはありません。今週はまず良いスタートになりました。まだあと3日あります。それだけです。良いスタートになった。今日はもう振り返らずに明日の新しい日に挑み、連日、その日を大事にプレーすることになります」

Q:あなたのキャリアでここ数年は最高のプレーをしているようですが秘訣は?
「5年、6年ほど前になりますか、私自身の中で発見がありました。そして自分自身に厳しくならないように“許してあげる”ということを学んだんです。もちろんメジャー競技で優勝できたら最高です。しかし、優勝できなくても自分自身への評価が変わるわけではありません。6年前に掲げた目標、またツアーで優勝するということは達成しました。これ以上のことができたらそれはいいことです。以前よりも本当にエンジョイできています」

過去のメジャー大会では、1998年の全米プロ(ビジェイ・シン優勝)で2位というのがベストフィニッシュのストリッカー。過去世界ランク2位まで上がったことのあるストリッカー、プレータイプとしては現在世界ランク1位のルーク・ドナルドと似たスタイルの選手。アイアンショットの距離感、隙のないショートゲーム、そして落ち着いたパッティングストロークでスコアを作っていく。ダウンスイングでは シャフトアングルをキープせずにボールを潰さずに弾いていく。今シーズンは6月のメモリアル、7月のジョン・ディアクラシック(3連覇)と2勝しており、安定したゴルフを展開している。

初日は44歳のストリッカーがリーダーとなる以外にも、40代の選手がトップ10に7人と健闘を見せていた。明日は午後のプレーになるため、プレーコンディションはかなり難しくなってくるはず。暑さとの戦い、グリーンの表面も硬くなりボールを止めることがタフになる。ストリッカーは3つのボギーは覚悟、ボギー4つまでは許容範囲の数字だろう。「自分自身を許してあげることを学んだ」と話していたストリッカーの大会2日目、忍耐力との戦いに注目したい。

解説/アンディー和田
(ゴルフチャンネルトーナメント解説者)

★ラウンド データ63(7アンダー)
10番スタート
バックナイン 30(5アンダー)
フロントナイン 33(2アンダー)

・バーディ: 7ホール
・パー: 11ホール
・ボギー: 0ホール

・パー3: 通算1アンダー
・パー4: 通算4アンダー
・パー5: 通算2アンダー

・フェアウェイキープ率: 64.28% (14ホール中 9ホール)
・パーオン率: 72.22% (18ホール中 13ホール)
・合計パット数: 26パット
・バンカーセーブ: 3回中3回すべて1パット(100%)
・ドライビングディスタンス(計測指定ホール 2番、5番)
2番ホール 275ヤード
5番ホール 285ヤード
2ホール平均 280ヤード

関連リンク

2011年 全米プロゴルフ選手権



あなたにおすすめ


特集

宮本卓×GDO 旅する写心
ゴルフフォトグラファー宮本卓×GDOのスペシャルコラボコンテンツ。国内外のゴルフ写真を随時更新中!!
やってみよう! フットゴルフナビ
サッカーとゴルフが融合した新スポーツ「フットゴルフ」の総合情報サイトです。広いゴルフ場でサッカーボールを蹴る爽快感を、ぜひ一度体感してみよう!

ブラインドホールで、まさかの打ち込み・打ち込まれ!!ゴルファー保険でいつのプレーも安心補償!