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2023年 BMW選手権
期間:08/17〜08/20 場所:オリンピアフィールズCC(イリノイ州)

5年ぶりトップ3なし「来年は良いシーズンを」 松山英樹の2022-23年を振り返る

◇米国男子プレーオフ第2戦◇BMW選手権 2日目(18日)◇オリンピアフィールズCC(イリノイ州)◇7366yd(パー70)

松山英樹はPGAツアー本格参戦10年目の今季、プレーオフ2戦目を背中痛のため棄権し、最終戦「ツアー選手権」進出となるフェデックスカップランキング上位30位に入れなかった。

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体の不調に苦しんだ2022―23年シーズンは、25試合に出場したがトップ10は過去最少の2回に留まった。ベストフィニッシュは「プレーヤーズ選手権」の単独5位で、トップ3がないシーズンは2017-18年シーズン以来。今季はランキング57位でプレーオフシリーズ初戦を迎えたが、30位以下でプレーオフに入ったのは同じく17-18年シーズン(76位)以来だった。

「優勝もできなかったですし、悔しい思いもありますけど。この(ケガの)原因を作ったのも自分自身ですし、オフは2カ月、3カ月あると思うので、そこでしっかりやっていきたいと思います」と今季を振り返った。

シーズン最初の棄権は昨年11月「ヒューストンオープン」

昨秋に開幕したシーズン、11月の「ケイデンス ヒューストンオープン」では第3ラウンド途中で首痛のため棄権。途中棄権は、手首痛を訴えた7月の「3Mオープン」(2021-22年シーズン)以来。首の痛みを理由にしたのは4月の「バレロテキサスオープン」(同)以来だった。

復帰戦は23年1月の「セントリートーナメントofチャンピオンズ」。通算16アンダー21位で新年初戦を終えると、「4日間できたので、来週も4日間できたらと思います」と「ソニーオープンinハワイ」に向けて言葉を残した。

「ファーマーズインシュランスオープン」で7カ月ぶりトップ10

年明けのハワイでの2連戦はいずれも4日間を完走したが、「ソニーオープン」最終日は顔をゆがめるシーンが目立った。「きのうは(痛みが出ず)良かったけど、思うようにはすぐには良くならないという感じ。2週間やって、最終日まで体が持ったのは良かった」と48位で大会を終えた。

シーズン初のトップ10入りを果たしたのは、1月末の「ファーマーズインシュランスオープン」。初日50位と出遅れたが、首の痛みは「悪くないと思います」とコメント。36位で週末に進むと、連日の「69」で通算7アンダー9位まで順位を上げた。トップ10は前年6月「全米オープン」以来7カ月ぶりだった。

再び首の痛み 7年ぶり連続予選落ち

トップ10入りを果たした3週間後の「ザ・ジェネシス招待」は、2オーバーの69位でシーズン初の予選落ち。2週後の「アーノルド・パーマー招待」で、再び首の痛みを訴え開幕前日のプロアマ戦を欠場した。

体に不安を抱えたまま迎えた初日は35位で終えたが、2日目にシーズンワーストの「78」とスコアを落として2試合連続予選落ち。「言い訳になるほどのレベルではない。プレーに影響が出るほどではなかった」と話していた。2戦連続の予選落ちは、PGAツアーでは「ザ・メモリアルトーナメント」「全米オープン」で喫した2016年6月以来だった。

コーチ合流直後 第5のメジャーで単独5位

“第5のメジャー”「ザ・プレーヤーズ選手権」で黒宮幹仁コーチがチームに合流。「「良いときと、悪いとき(にどうなっているか)を把握しながら。首への負担を減らすために、どうすればいいかというのも話しながらやっている」と調整を続けて本戦に入った。

3日目を終えて26位につけると、最終日は7バーディ、1ボギー1ダブルボギーの「68」と伸ばして通算9アンダーでフィニッシュ。「ファーマーズの時よりも状態も良くなりそうな雰囲気があった。優勝争いに入っていけるかなあという感じがありました」と、2016年の7位を更新する大会自己ベスト、今シーズン最高の5位に順位を上げて4日間を締めくくった。

トップ10がなかったメジャー

3月末の「WGCデルテクノロジーズ・マッチプレー」で再び首痛で棄権。翌週「バレロテキサスオープン」(15位)を挟み、2年ぶり制覇を目指した「マスターズ」は16位で予選通過を果たすと3日目を終えて5位。最終日のバックナインに入った時点で首位と5打差につけたが、終盤に崩れて「75」。通算2アンダー16位で終えた。

「全米プロゴルフ選手権」29位、「全米オープン」32位で終え、7月「全英オープン」で手ごたえをつかむ。初日1アンダー19位で滑り出し、3日目は「69」で回って17位。最終日はダブルボギーが先行するなど苦戦したが、9番から4バーディを奪って「70」と連日のアンダーパーをマークして13位の成績を残した。メジャー4大会ではシーズン最上位。それでも「トップ10も入れず、優勝争いにも絡んでいない」と、ひとケタ順位がなかったのは2020年以来3年ぶりと悔しさが残った。

予選落ちのレギュラーシーズン最終戦と執念のトップ50入り

レギュラーシーズン最終戦「ウィンダム選手権」をフェデックスカップランキング56位で迎えた。全3戦のプレーオフシリーズは今季、出場人数が初戦からトップ70に減少。トップ50(第2戦・BMW選手権進出)に入れるかどうかで、来季の昇格試合8試合への出場可否が変わる。正念場で初日92位と出遅れると2日目も「74」と巻き返せず5オーバーで予選落ち。ランキングは57位に後退した。

背水の陣で迎えたプレーオフ初戦「フェデックスセントジュード選手権」は3日目を終えて38位と苦しい状況。最終日の後半16番からバーディ、イーグル、バーディと4ストローク伸ばし「65」で回って16位に食い込んだ。ランキングを47位に浮上させ、「なかなか思うようなプレーができなかったけど、最後にあきらめずにやった成果が出たかなと思う」と第2戦進出を決めた。

10年目のラストゲームは「BMW選手権」 背中痛で途中棄権

トップ30による最終戦「ツアー選手権」に進むためには、「BMW選手権」の4位タイ(3人以内)が最低条件。プレーオフ初戦の好調を保ち、序盤は順調にスコアを伸ばした。「久々に自信を持ってスタートできた」とバーディ発進を決め、その後も前半8番までに4アンダーをマークして首位に並んだ。

ところが9番のダブルボギーで流れが変わり、後半は1バーディ、4ボギー「38」と失速。「先週もそうだけど、良いプレーが出始めているっていうのはいいことだと思う。それをどう続けていくか」と切り替えたが、試合後は腰に違和感を覚えてショット練習をほぼ行わずにコースを去った。

2日目の朝のウォーミングアップで背中に痛みが出て、会場に入ったもののショット練習中に棄権を決めた。「無理をすればできたかもしれないけど、結果は望めなかった。長引かせたこともある。怖さも持っていたので、やめました」という苦渋の決断。「10年(連続での最終戦出場)はできなかったけど、来年からまた続けられるように。今までにないくらい良いシーズンを送れるように頑張りたい」と悔しさを胸にシーズンに幕を下ろした。(イリノイ州オリンピアフィールズ/谷口愛純)

年度試合数優勝2位3位TOP10TOP25予落棄権獲得賞金フェデックスカップ(プレーオフ前)
2022-2325---21142$3,857,0285057
21-22212-161022$5,776,2981111
20-212712-31041$4,963,5942614
19-2020-125143$3,665,8251518
18-1924--27152$3,335,137930
17-1821---41221$2,687,4771376
16-172233-7122$8,380,56981
15-16231-181442$4,193,9541312
14-1525-129192$3,758,6191620
13-14241-141222$2,837,4772822

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