2022年 ザ・プレーヤーズ選手権<最終スコア>
2022年 ザ・プレーヤーズ選手権
期間:03/10〜03/13 場所:TPCソーグラス(フロリダ州)
1打差惜敗のラヒリを勇気づける“数字”
◇米国男子◇ザ・プレーヤーズ選手権 最終日(14日)◇TPCソーグラス(フロリダ州)◇7256yd(パー72)
シーズン最強のフィールドで世界ランキング322位の“下剋上”はならなかった。PGAツアー初優勝、そして第5のメジャーという超ビッグタイトルにあと1打届かなかったアニルバン・ラヒリ(インド)は惜敗を冷静に受け止めていた。
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「ちょっと待って。これを見てよ」。インタビューでおもむろにスマートフォンを取り出した。画面は2週前、「ザ・ホンダクラシック」に出場したときのスタッツのスクリーンショット。ティショットのスコア貢献度、グリーン周り、パッティング…軒並み上位の数字が並ぶ中、グリーンを狙うショットだけがフィールド144位に沈んでいた。「これを変えることが、僕の唯一の目標だった。今週はそれができたんだ」。72ホールを通じて13位だった同スタッツに少しだけ胸を張った。
月曜朝まで残った第3ラウンドを単独首位で終えて迎えた勝負の18ホール。1つ伸ばしてえ迎えた8番(パー3)でティショットを大きく左に曲げ、ブッシュに打ち込んだ。アンプレアブルとして後方線上にドロップ。目の前にそびえる木を越えるためにピンから80yd以上の距離を確保して3打目をグリーンに乗せたが、ダブルボギーでトップを譲った。
それでも9番(パー5)ですぐに獲り返し、後半11番(パー5)ではイーグル。名物ホールの17番(パー3)でも4mを流し込み、力強く拳を振り上げた。「避けられたはずのミスもあったかもしれないけど、それもゴルフ。こんなに強いフィールドで優勝を争えたのは、5年前のメモリアルが最後だったと思う」
最終日27位と遠い位置から「65」で2位まで追い上げた2017年「ザ・メモリアルトーナメント」と並ぶ自己ベストでも、違う手応えを感じている。「勝ちたいんだ。ここに7年いるけど、届いていない。もう一度、土台を固め直して、ここから上へ上へと向かっていくよ」。大舞台で確かな一歩を刻んだ。(フロリダ州ポンテベドラビーチ/亀山泰宏)