世界トップ3がそろって… ラーム、ケプカも「プレミア」不参加へ
最高8億6000万円 PGAツアーが「知名度アップ」でボーナス支給
PGAツアーがコース上のパフォーマンスに関係なく、ファンやスポンサーの関心を引くと判断された選手に報酬を与えるボーナス制度を設けていることがわかった。米ゴルフウィークが20日、報じた。
報道によると同制度は「プレーヤー・インパクト・プログラム」と呼ばれ、すでに1月1日から実施。年末に総額4000万ドル(約43億円)が10人に分配され、最も価値があると判断された選手は800万ドル(8億6000万円)を手にするという。
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サウジアラビアが支援するベンチャー企業で、2022年以降の発足を目指す新たな男子ゴルフツアー「プレミアゴルフリーグ」に対抗するものとみられている。
PGAツアーの広報担当者はゴルフウィークの取材に対し、「積極的に行動した選手を評価し、報酬を与える」ことを目的としていると認めた。ツアーからの公式発表はこれまでにない。
ボーナスを決定するための、選手たちを判断する基準は以下の6つ。
(1)シーズン終了時のフェデックスカップポイントリストでの順位
(2)グーグル検索での人気度
(3)「ニールセン・ブランド・エクスポージャー・レーティング」(放送中に選手が登場した際のスポンサーへの露出度を数値化したもの)
(4)「Qレーティング」(選手のブランドに対する親しみやすさと魅力を測るもの)
(5)「MVP インデックス レーティング」(選手がソーシャルおよびデジタルチャネルで推進するエンゲージメントの評価価値)
(6)「Meltwater Mentions」(ソーシャルメディア分析ツールを使用、選手が様々なメディアプラットフォームで報道される頻度)
これらの指標から独自のアルゴリズムを用いて各選手の影響力をスコアに変換し、ランキングによってボーナス額を決定するという。
ツアーは選手への連絡の中で、2019年シーズンのシミュレーション結果を通知。同年の「マスターズ」を制したタイガー・ウッズがトップで、フェデックスカップ王者のロリー・マキロイ(北アイルランド)、ブルックス・ケプカ、フィル・ミケルソン、リッキー・ファウラーが上位5人。ジョーダン・スピース、ダスティン・ジョンソン、ジャスティン・トーマス、ジャスティン・ローズ(イングランド)、アダム・スコット(オーストラリア)がトップ10に入ったという。
この報道を受け、ローズは「最近はメディアが投じる金額は天文学的でもあり、大会のプロモーションには1試合あたり4、5、6人くらいの選手が協力している。彼ら(のような人気選手)にインセンティブを払うという意味もあるのでは」とコメント。ヘンリック・ステンソン(スウェーデン)はゴルフ界の発展のため、影響力を持つ選手関係者とツアーとの連携の重要性を強調しつつ「今のところ、僕はそっちの(SNSなどの)面よりも、1つでもバーディを獲って、良いプレーをすることに時間を使おうと思うよ」と話した。