<前年大会>松山英樹が“第5のメジャー”で圧巻コースレコード
2021年 ザ・プレーヤーズ選手権
期間:03/11〜03/14 場所:TPCソーグラス(フロリダ州)
「最低でもトップ10を」 松山英樹のTPCソーグラス平均スコアは“5位”
◇米国男子◇プレーヤーズ選手権 事前情報◇TPCソーグラス(フロリダ州)◇7189yd(パー72)
開幕の3日前から松山英樹はTPCソーグラスの練習場に姿を見せていた。「アーノルド・パーマー招待」を戦ったオーランドから車で移動してきた月曜日(8日)は日没間際にパッティング。9日はアウト9ホールで練習ラウンドを行い、10日にインコースをチェック。連日、夕方まで居残って調整を終えた。
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2月下旬からの4連戦で次第に状態を上げてきた。最初の「ジェネシス招待」で予選落ちしてから、フロリダでの2試合はいずれも72ホール目をダブルボギーとしながら15位、18位。安定感が戻ってきたショットは前週、左へのミスが散見されたが「左に行くスイングをしていた感じがある。分かったこともある」と修正に力を注いだ。課題のパットも「ほんとに少しずつ、まだ“1割”も行かない程度かもしれないけど、少し進歩した。結果にも少し表れている」と前進を感じている。
中でも、ここ数試合で「一番良いのでは」というのが体調のこと。前週負傷した左手の回復も良好そうで「疲れはありますけど。(左手の)痛みは試合を1年間やっていれば出るもの」と笑い飛ばした。
1年前、第1ラウンドを終えた夜に大会は新型ウイルス禍での中止を決めた。松山がマークした「63」、単独首位発進は幻になった。
練習を重ねていると、ピート・ダイ設計の代表コースは改めて狙いどころの狭さや、ハザードの近さ、見た目の錯覚など難しいポイントがいくらでも挙がる。「去年どうやって回ったのか覚えてない」と簡単に“再現を”とは思えない。
過去6回の出場には良い記憶も、その逆も「どっちもありますね」。最終日最終組でプレーした2016年。浮島グリーンの名物パー3の17番で「8」をたたいた18年。「いいプレーをすれば楽しいし、いいイメージではできる。でも悪かったらもう二度と来たくないと思う」ようなゴルファー冥利に尽きる大会でもある。
「今年に入って、トップ10がまだ1回もない。優勝を目指しながら最低でもトップ10を目指してやりたい」。過去22ラウンドでの平均「70.73」は大会で歴代5番目に良いスコア。そして、この数字に「63」は含まれていない。(フロリダ州ポンテペドラビーチ/桂川洋一)