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2020年 マスターズ
期間:11/12〜11/15 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)

狭くなったミスの“幅” 松山英樹の挑戦は2021年へ

異例ずくめとなった2020年、松山英樹のメジャーでの戦いが終わった。自身30回目のメジャーにして初の無観客で臨んだ8月「全米プロゴルフ選手権」、シーズンをまたいでの延期となった9月「全米オープン」、大会史上初の秋開催だった11月「マスターズ」。悲願のタイトルへの挑戦をあらためて振り返った。

「全米プロ」では3日目を終えて18位ながら首位とは5打差。「全米オープン」も同じ5打差から最終日最終組の1組前を回った。記憶に新しい「マスターズ」は驚異的なペースでスコアを伸ばしていたトップのダスティン・ジョンソンと8打差も、2位グループとは4打差10位で日曜日に入った。

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昨季メジャーの54ホール終了時点では「マスターズ」が10打差25位、「全米プロ」が8打差6位、「全米オープン」が10打差23位(全英オープンは予選落ち)だった。

頂点に届かなかった72ホールを総括する本人の言葉は、いつだって手厳しい。「全米プロ」と「マスターズ」がパープレー、「全米オープン」は出だしで崩れて「78」と今年行われた3大会とも最終日に伸ばせなかった悔しさも募る。ただ、より緊張感のあるポジションでラスト18ホールを迎えられていた。

3カ月間のシーズン中断に大幅なスケジュール変更。5月末の再渡米後もコロナ禍で難しい調整を余儀なくされた中、2017年以来の優勝とメジャーでの戦いにフォーカスする方針は一貫していた。9回目となる「マスターズ」前週に初めて試合を組み込み、その「ヒューストンオープン」では最後まで優勝争いも演じた。

「ヒューストンオープン」後には、「ミスの幅が、すごい狭くなった」と強い口調でティショットへの手応えもにじませていた。「マスターズ」のフェアウェイキープ率71.43%は、4日間を戦った8大会の中では2016、18年と並んで2番目に高い数字だった。

クラブがかぶっていると思えば右へ出る、かぶっていないのかと思えばもっと大きく左へいくことも…といった具合にミスの原因を見つけられず、練習段階でフラストレーションをため込んでいた一時期からは確かな前進をうかがわせる。

2020―21年シーズン“2回目”の「マスターズ」は、わずか5カ月後。妥協なき準備を経て、勝手知ったる4月のオーガスタに再び乗り込む。(編集部・亀山泰宏)

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