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第72回「マスターズ」開幕前、月曜日の選手の動き

第72回「マスターズ」の週を迎え、世界を代表するエリート・プレーヤー達が世界で最も美しいコースと呼ばれるオーガスタナショナルに集まっている。タイガー・ウッズは練習ラウンドの後、インタビューをやんわりと断るなど、真剣そのものに見えた。タイガーと言えば、アマチュア時代にも「マスターズ」に出場。大会を創設したボビー・ジョーンズに意思に基づいて、毎年エリートアマチュアが姿を見せるが、引退を決意したあるアマチュアが最後の「マスターズ」出場を果たす。

トリップ・キーニー
「私は大会に出る度に優勝だけを狙ってきましたが、思い通りのゴルフができなければ、世界中のトップ・アマチュアと競い合うことは無理です。仕事が忙しいのも引退を決意した理由ですし、これからは、本格的にゴルフを始めた息子をサポートしたいと思っています。再び“マスターズ”に出る夢を実現できたので悔いはありませんし、アマチュアとしてプレーを続けても、これまでのキャリアで成し遂げてきた以上のものは残せないと判断しました。今週は、胸を張って最高の舞台に臨むつもりです」

トリップ・キーニーは、2007年の「全米ミッド・アマチュア」で優勝し、「マスターズ」の出場権を獲得。94年の「全米アマチュア」でタイガーに次いで2位だったキーニーは、アゼリアの香りを楽しみながら、キャリアで最後の晴れ舞台を満喫したいと思っている。一方、ブラント・スネデカーは、2003年に「全米パブリック・リンクス」で優勝し、2004年の「マスターズ」でプレー。4年ぶりにオーガスタナショナルに戻ってきた。

ブラント・スネデカー
「プロになってからは初出場なので、とてもワクワクしています。でも、4年前の経験はあまり役に立ちませんね。コースは相当距離が伸びたので、大きめのクラブでグリーンを狙う場面が何度もありますが、グリーンのスロープが緩やかになったホールがある点は助かります。4年前の初出場以来、何度かここでプレーしたことはありますが、こんなに素晴らしい状態に仕上がっているのは初めてでしょう。明日以降さらに硬く、速いコンディションになり、厳しい試練が待ち受けていると思います」

復活を果たしたベテランも、春のゴルフの祭典を楽しみにしている。

スティーブ・ストリッカー
「オーガスタナショナルに戻れて嬉しいですし、月曜日なのに、これほど多くのパトロンが詰め掛けているのを見て興奮してしまいました。でも、長く苦しい一週間になるので、冷静に自分のペースを掴むことが大切だと思っています」

記者
「ベテランの目から見た今年のコース・コンディションはいかがですか?」

スティーブ・ストリッカー
「決して短いコースとは言えませんが、今日はそんなに距離がないように感じました。このままのコンディションなら、ある程度のロースコアが期待できると思います。そうは言っても、フェアウェイが狭くなったり、松の木が増えたり、あるいはバンカーがフェアウェイに近づいたホールもあるので、ティショットが難しくなったのは間違いありません。そして昔と比べると、相当距離が伸びたと感じます」

7445ヤードのオーガスタナショナルは、先週の土曜日、ほぼ一日中降った雨のせいで、ややソフトで長いコースに感じられるようだが、木曜日の初日までには乾く見込みだ。

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