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2019年 全英オープン
期間:07/18〜07/21 場所:ロイヤルポートラッシュGC(北アイルランド)

本命に伏兵を交えた「全英オープン」注目選手

68年ぶりに北アイルランドのロイヤルポートラッシュGCで開催される「全英オープン」。すでにチケット完売が報じられるなど、現地は大盛り上がりの様子です。今季メジャー最終戦を前に、ゴルフファンなら誰もが知る有名選手に少しマニアック(?)な選手も交えて、注目選手を数人ご紹介します。

最注目はロリー・マキロイ選手でしょう。故郷で2度目の全英となるロイヤルポートラッシュにおいて、16歳で出場した大会で「61」を出しています。コースは少し改造があったようですが、先日マキロイ選手が練習ラウンドを行った際、「ポートラッシュのままだ」と当時の印象と変わらない意味合いの言葉を残したといいます。

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前週の欧州ツアー「スコットランドオープン」は34位でしたが、今年出場した欧米ツアー13試合(ストローク戦)でトップ10を外したのはわずか3回。“本命”と呼ぶのにふさわしい活躍を続けています。地元の観客たちはマキロイ選手の少年時代から、成長を楽しみにしていたような人たちです。あとはこの期待がプレッシャーになるか、味方につけられるか、だと思います。

ここ数試合の成績を見れば、ジョン・ラーム選手もいよいよメジャー初優勝かと思わせる一人です。3位になった6月のメジャー第3戦「全米オープン」後は、欧州ツアー2試合に出場して2位&優勝。直近の試合で好成績を続けている選手は多くいますが、ラーム選手の成績は群を抜いているといえます。

もちろん出場するのは、ブルックス・ケプカ選手やタイガー・ウッズ選手ら、大舞台に慣れた世界トップクラスの選手ばかり。松山英樹選手を含め、このクラスは誰が優勝してもまったく不思議ではなく、前評判は無意味かもしれません。しかし、前年にウッズ選手を退けて優勝したのはフランチェスコ・モリナリ選手でした。今でこそ上位争いの常連ですが、当時は伏兵という印象。開幕前にモリナリ選手の優勝を予想した人は、少なかったと思います。

ただ、優勝後にモリナリ選手の成績を見て、妙に納得したことを覚えています。彼は「全英オープン」前の2試合で米ツアー優勝と欧州ツアー2位を記録していました。自信を持って、英国に乗り込んできたわけです。これを踏まえると、今年はスペインのラファ・カブレラベロー選手やオーストリアのベルント・ヴィースベルガー選手など、好成績が続く選手たちも面白い存在だと思います。

世界ランク34位のカブレラベロー選手は、6月下旬からの欧州ツアー3試合でいずれもトップ10を記録。ロイヤルポートラッシュで開催した2012年の「アイルランドオープン」では2位と、コースとの相性も良さそうです。

前週の欧州ツアーで優勝した世界ランク40位のヴィースベルガー選手は2週前も2位でフィニッシュ。昨年はケガで数カ月離脱したのですが、復帰後は素晴らしい活躍を見せており、2人とも良い成績を残すのではないかと感じています。

好調時の選手は自転車に乗っているようなもので、一度ペダルを踏みこんで車輪を強く回してしまえば、その後は軽くこぐだけでも自然と前進を続けられるのです。下馬評通りに名のある選手が勝つのか、再び伏兵が登場するのか。リンクスでの胸躍る一週間がはじまります。(解説・佐藤信人

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