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額に飾った写真に込めた想い 鈴木愛、6年ぶりの日本人優勝へ

◇米国女子◇TOTOジャパンクラシック 2日目(4日)◇太平洋クラブ美野里コース(茨城)◇6608yd(パー72)

首位タイで出た賞金ランク2位の鈴木愛が1イーグル、5バーディの7アンダー「65」で回り、通算13アンダーとした。2位に後退したが、連覇のかかるトップのフォン・シャンシャン(中国)とは2打差。憧れの上田桃子以来となる日本人優勝に向けて優勝戦線に踏みとどまった。

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大きな歓声に自然と頬は緩んだ。17番(パー5)の2打目。188ydから7Wで放つと、白球はピン付近で着弾し、奥2mに転がった。流し込みイーグル。初のアルバトロスとはならなかったが、「(歓声で)かなり近いのかなと思った」という渾身の1打だった。

日本ツアーが特別公認する米ツアーである今大会は1999年以降、日本人優勝者が上田(2007、11年)だけ。かねて目標としてきた先輩と肩を並べるチャンスに「内容は良くなってきた。焦らずにいけたら」と誓った。

鈴木は「桃子さんと(宮里)藍さんに憧れてプロになった」と振り返る。2008年に「エビアンマスターズ」(フランス)のジュニア大会に出場した際、当時米ツアーを主戦場としていた上田と2人で記念撮影した。いまも徳島県の実家で額に飾り保管する宝物だ。

中学2年生だった鈴木は、帰国後に「わたしプロになるから」と両親に即宣言。その後も海外留学をねだったほどで、母の美江さんは「それで決意が固まっちゃったみたい」と笑顔で思い返す。「フランスに行ったのは、ちょうどプロを意識し始めたころ。もちろんプロになったから(競う)相手になることもあるけど憧れの存在」(鈴木)と語った。

練習の虫で、前日は陽も沈みかけた午後5時まで練習グリーンに残った。整備の都合でやむなく会場を後にしたが、この日も居残り。初の賞金女王も視野に入り「とにかくこの内容を最終戦まで維持できるように」。冷たい雨が降り出し、最後の1人になってもボールを転がし続けた。(茨城県小美玉市/林洋平)

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