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米ツアー初の首位発進 畑岡奈紗を支えるパッティング

◇米国女子◇TOTOジャパンクラシック 初日(3日)◇太平洋クラブ美野里コース(茨城)◇6608yd(パー72)

畑岡奈紗が6バーディ、ボギーなしの「66」で回って6アンダーとし、米女子ツアーで初の首位発進を切った。プロ転向後初の地元・茨城での大会。持ち前のショット力に加え、安定感あるパットが光った。「90点の内容」とうなずいた。

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5607人の観客を集めた秋晴れの初日。同組で世界ランク9位のアリヤ・ジュタヌガン(タイ)、ミッシェル・ウィをよそにファンの視線を独占した。出だしの1番。ピン上からの6mを丁寧に沈めてバーディ発進。カップに落ちる直前から送られた歓声とともに拳を握った。

ティグラウンドで数分の待ち時間を要された3番(パー3)は1.5mのパーパットを残した。母の博美さんが「待ち時間があるとボギーをたたく癖があるから…」と渋い表情で見守ったが、冷静にストレートラインを流し込んだ。

直前まで6個のパーが並んだ後半14番のセカンド地点。小俣裕次朗キャディから「そろそろ(バーディを)入れろよ!」と“愛のゲキ”が飛んだ。「怒られたくなくて…」と苦笑いでギアチェンジ。残り139ydから3mにつけ、ここから怒涛の4連続バーディ奪取。16番(パー3)では13mを決めるなど、高速グリーンにも対応した。

今季苦戦した主戦場の米ツアー。環境適応に苦しみ、ショット力は影を潜めた。パーオン率59.8%でツアー152位と低調。対してパーオン後の平均パット数は「1.772」で18位だった。

国内ツアーは今季9試合目。規定ラウンド数に達しておらず公式記録とはならないが、平均パット数「1.69」で、同ランク1位の鈴木愛の「1.762」を凌駕する数値を誇る。かつて母の勤務地だった宍戸ヒルズカントリークラブで幼少期、パット練習を重ねてきた。国内男子ツアーも行われる舞台で、その感覚を養った。

現在は4年前から愛用するピン スコッツデールTR パター PIPER Cを手に、狭い2つのティの間を通してカップに決めるショートパットの練習を重ねる。「決めたポイントに打ち出すこと」を意識して磨きをかけている。

「ショットでも引っ掛ける場面があったし、ロングパットにも不安は残った。初日なので自信になったってことはない」。世界を見据える18歳は、満足することなく振り返った。(茨城県小美玉市/林洋平)

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