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畑岡奈紗は調子上がらず “無念”の9位

東京五輪 女子最終日(7日)◇霞ヶ関CC東コース(埼玉県)◇女子6648yd(パー71)

畑岡奈紗東京五輪最後の1ホールは、終わることを惜しむかのように、雷雲接近による約50分の中断を挟んで再開された。

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最終日はスタート前から荒れていた。今週に入って腰痛が悪化していたキャディのグレッグ・ジョンストン氏の起用を、朝の練習場で断念した。代わって前週、星野陸也のキャディを務めた薬丸龍一氏にバッグを預けた。「自分の身体のことは分かっている。きょうは奈紗にとって大事な日。バッグは担げる」というジョンストン氏だったが、途中交代や次週以降に影響することを懸念した畑岡が、キャディ交代を決断した。

メダル獲得のためにはビッグスコアが必要で「最低でも7つ伸ばさないと」とスタートしたが、7番(パー3)でボギーが先行。直後の8番(パー5)で取り返したが、もどかしい展開が続く。ショットのキレは4日間戻ることなく、後半は2バーディを追加したものの、この日「69」で通算10アンダー9位タイ。メダルに6打届かず、畑岡の東京五輪は幕を下ろした。

「もっと調子を上げてここに来たかった気持ちはあるけど、それができなかったのが悔しい。4日間、いざ始まってしまったらあっという間に終わってしまった」と涙はなく、本来の力を出しきれなかった無力感に包まれた。

ホールアウト後は待機して、最終組で金メダルを確定させたネリー・コルダを祝福し、プレーオフに向かう稲見萌寧を笑顔で送り出した。プレーオフは18番グリーン脇で見守って、稲見が銀メダルを確定させると、そっとコースを後にした。

3年後のパリ五輪。「いまはまだちょっと考えられないけど、もしチャンスがあったら目指すとは思います」と小さく言った。2週間後は「AIG女子オープン(全英女子)」に出場する。再び歩き始めるまで、わずかな時間で心を癒やす。(埼玉県川越市/今岡涼太)

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