【画像】「エビアン選手権」最終日 スコア結果
2019年 エビアン選手権
期間:07/25〜07/28 場所:エビアンリゾートGC(フランス)
右肩上がりの成長曲線「完璧」コ・ジンヨン
◇海外女子メジャー◇エビアン選手権 最終日(28日)◇エビアンリゾートGC(フランス)◇6523yd(パー71)
コ・ジンヨン(韓国)が鮮やかな4打差逆転劇で4月「ANAインスピレーション」に続く今季メジャー2勝目をさらった。3位から出て5バーディ、1ボギーの「67」をマーク、通算15アンダーと伸ばした。賞金ランキングはトップに立ち、世界ランキングも1カ月ぶりに首位を奪還する見通しとなった。
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本格参戦2年目の24歳には頼もしい名参謀がいる。ツアー通算27勝で元世界ランク1位のロレーナ・オチョア(メキシコ)らとコンビを組んだキャディのデビッド・ブルッカー氏だ。最終組で首位に並んでいたキム・ヒョージュ(韓国)が後半14番にトリプルボギーをたたくと、トップに立ったジンヨンはブルッカー氏からその後はスコアボードを見ないように忠告された。2打差の最終18番(パー5)で確実に3オンさせると「3パットでも君は勝てる。でもプロである以上、2パットでいこう」と助言を受ける。「だから2パットで終えられた(笑)。彼の指示はいつもパーフェクト」とジンヨンは感謝を惜しまなかった。
今季最多となる3勝目で、同郷の先輩・朴仁妃が2015年に記録して以来の年間メジャー複数回優勝を達成した。LPGAによると、パク・ソンヒョン(韓国)を抜き世界ランク1位となる可能性が高いという。「ソンヒョンも、ヒョージュも素晴らしい仲間。韓国の先輩たちがいるから、ツアー生活は楽しいものになっている」
韓国ツアーは10勝。昨季は「ISPSハンダ オーストラリア女子」で米ツアーメンバーとして史上初のデビュー戦完全優勝という離れ業を成し遂げ、新人賞も獲得した。今季はポイントレースで混戦の2位以下に1000ポイント以上の差をつける3199ポイントと独走状態を築く。
右肩上がりの成長曲線に加え、憧れの先輩プロにも力を認められている。最終日の朝にはコースを訪れたオチョアに「バーディをいくつ獲れるかの勝負よ」と背中を押された。世界ランク30位以内に11人がいる韓国女子ゴルフ内でツアー通算19勝の朴には「ジンヨンとソンヒョンは、その中でも別格にパーフェクト」と評される。
「いつもトップ20を目指している。いまは本当にすごく良い状態でいられる」。優勝会見で思わず微笑んでしまうほど順調なキャリアの道を歩んでいる。(フランス・エビアン/林洋平)