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<賞金王が待ち望む“モテキ”の到来、新相棒のプロポーズはいつ!?>

一昨年の賞金王には悩ましい春となった。藤田寛之が、相棒を見つけられないまま開幕戦を迎えたのだ。昨年はシーズン終了と同時に、15年来のコンビを解消。無二のエースキャディだった梅原敦さんはその経緯を振り返る。その人柄に惚れ込んだ梅原さんが98年から、浮気もせず藤田一筋に人生を捧げてきた。

「でも僕ももう40歳。藤田さんも5年後のシニア入りさえ視野にいれる年齢にさしかかり、僕ひとりを養っていくのは大きな負担ではないか・・・」。また長く慣れ親しんできたゆえの葛藤もあった。「僕が藤田さんに遠慮なく意見が出来るようになって・・・。でも、それは藤田さんが望んでいることなのか? 分からなくなってしまったんです」と、梅原さんは言う。

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昨季は男子ツアーのオフの合間に女子プロの森田理香子さんのバッグを担ぎ、2勝をサポートしたことで、「違う世界も見てみたい」という梅原さんの欲求が高まったということもある。そんなこんなで別離を申し出た梅原さんを、藤田が止められるはずもなく、この春から別々の道を歩むことになったのだ。

これに伴い、藤田はひそかにタカをくくっていた。「すぐにでも、次の申し出があるだろう、と」。次のキャディ候補はしかし、待てど待てど応募はなく、とうとう開幕を迎えてしまい、先週の「東建ホームメイトカップ」はやむなくハウスキャディさんで行くことにしたのだった。

「ショックでしたよ」と藤田。「俺って、実は人気がなかったんだと。・・・ていうか、むしろ嫌われていた!?」と、賞金王にはちょっぴり傷心の春。

たとえ“円満退社”でも、梅原さんが去ったことは「僕にとっては哀しい出来事」。長い付き合いの中で、もちろんさまざまな紆余曲折はあったが「“梅一途”でやってきたのが間違いないわけで、本当に頼りにしていたし、彼の代わりはなかなか見つけられるもんじゃない」と、共に賞金王まで上り詰めた相棒の穴埋めの難しさを痛感させられた藤田だが、梅原さんも先週は塚田陽亮とコンビを組んで、すでに自分の道を歩き出している。

懐かしんでいるヒマはない。とにかく新しいパートナーを見つけることが先決。「“モテキ”の到来を待っています」と、今はプロポーズを待っているところだ。

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