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プレーヤーズラウンジ

<優勝争いよりもシビアな戦い・・・シード権争いに思うこと>

ツアーは終盤戦を迎えたこの時期、いつも躊躇してしまうことがある。来季のシード権をかけた選手たちの戦いに関して、だ。

先週の「カシオワールドオープン」は、来季の出場権が与えられる賞金ランキングの上位70人を目指す選手たちにとっては最終戦に当たり、当週にその渦中にいる選手たちに、どこまでつっこんで話を聞くか。それともあえて一切、触れないほうがいいのか。

いや触れないほうが、いいに決まっている。誰だって人生最大のピンチを迎えたときは、そっとしておいてもらいたいに決まっている。決まっているんだけれども、「いや、本当にそうなのか・・・」と、思うのだ。

優勝の歓喜のシーンも、シード権を失うドン底も、すべてを含めてそのプロゴルファーの生き様である。初優勝のことは伝えるが、シード落ちのことは伝えない、というのはなんだか違う気がする。

何より、一人のプロのシード落ちに関して、もしかしたらその本人以上に心を痛めたり、心配しているファンが何千人いるかもしれないのだ。確かに、その話題は聞かされるほうも重くて、暗い気持ちになるかもしれない。それでも、人生の岐路に立たされた選手がいまどんな悩みを抱えて苦しんでいるか。あがきながら、もがきながらも、この先のゴルフ人生をどうやって生き抜いていこうと考えているか。

ファンのみなさんにはどん底の瞬間もぜひ、胸に止めておいていただいて、再び表舞台に戻ってきた際にはそれこそ、初優勝を挙げたとき以上の拍手と喝采で、その選手を迎えて欲しいと思うのだ。

今年46歳にして、とうとうシード権を失った鈴木亨に話を聞いたあと、鈴木は笑顔で言ってくれた。「聞きにくい話を、よく聞いてくれたね」。切り出しにくそうにしていた報道陣にも「もう、何でも遠慮無く聞いてよ」と、心を開いてくれた。50歳を前にして、再び予選会から挑戦するのは、相当な気力と覚悟がいると思う。でもそんな鈴木を心から応援し、自身の励みにする人たちも、きっとたくさんいると思う。

ツアー通算9勝の経験があるベテランの佐藤信人もまたしかりだ。彼は先週、予選落ちを喫したときに、ファイナルQTを受験するかどうか、で悩んでいた。「僕ばっかり夢を追いかけていていいのかどうか・・・」。苦労と心配をかけどおしの家族にも承諾を得てからと、エントリーはひとまず保留にして、自宅に帰った。

ファイナルQTの受付の締め切りは、今日(26日・月曜日)の夕方5時まで。佐藤は人生の決断をどう下すだろうか。いずれの道を選んでも佐藤の行く先に、今まで以上の充実と成功が広がっていればいいのにと心から願う。

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