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プレーヤーズラウンジ

<ツアーきってのいいひと。市原弘大が狙うツアー初優勝!>

人の良さが全身からにじみ出ている。実際に、会場で彼のゴルフや人となりを見ていただければきっと納得していただけると思う。「いいひと。」を絵に描いたようなプロゴルファー。それが市原弘大(いちはらこうだい)だ。

プレー直後はあまりスコアが良くなかったり、最終ホールでボギーを打ったりすれば、そこは人間だもの。不機嫌なときもあろう。しかし市原は、話しかければいつでも笑顔で応じてくれる。穏やかな性格の好青年は、若いころの苦労がなおさら彼をそうさせたのだろうか。

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中学時代は関東ジュニアに日本ジュニア、世界ジュニア(団体)など、主な大会はほとんど制した。埼玉平成高校を卒業してすぐにプロ転向を果たしたが、その直後にパットで手が動かなくなる“イップス”に見舞われた。「まったく稼げずお金もなくて、必ず予選を通らないといけない、という気持ちで続けるうちに余計におかしくなった」という。

長尺パターにトライしたり懸命の克服も、ようやく出口が見え始めたころに今度は重度の腰椎ヘルニアを患った。丸々1シーズンはゴルフはおろか、自室の2階にも上がれず、「1階のリビングに布団を敷いたまま」。寝たきり生活を味わった。

どん底から這い上がってきた29歳がいま、ようやくその才能を開花させようとしている。19歳から参戦してきたアジアンツアーと、日本と。初めて両ツアーのシード権を獲得した今季は3試合連続でトップ10に入るなど、好調が続いている。昨年に引き続き、海外を行ったり来たりの転戦生活は、今年も8月から年末までノンストップのハードスケジュールだが専属トレーナーの献身的なケアで、腰の状態もいい。

地元千葉県の北谷津ゴルフガーデンで、ゴルフを覚えた。池田勇太を輩出したことでも有名な練習場だ。市原が小6のとき、小3の池田がやってきた。いわば後輩。でも、市原には追いつこう、とか悔しい、とかいう素振りはみじんもなくむしろ、所属プロのベテラン篠崎紀夫も含めて、「同じ練習場でやってきた3人が、プロの世界で戦っているなんて、嬉しい限り」と、これまた嬉しそうに目を細める。

いま、ツアー初優勝にもっとも近い選手の一人は、会場で声をかけてくれたファンにオリジナルバッヂを配って、ファンサービスにもつとめる。制作費は1個ン百円(本人の希望により詳しい公表は控えます)。もちろん自腹。しかも、本人の似顔絵入りは現在は5種類もあって、色もさまざまに取りそろえてある。「本当はデザインを変えず、同じものをたくさん作ったほうが、安くは上がるのですが」と苦笑しながら、それでもあえて様々なデザインを取り入れたのは、「一度もらってくださった方が、次に声をかけてくださったときに、同じでは申し訳ないので」と、これまた涙ぐましいコメントで、「近ごろは“こないだは青だったので、今日は違うのをください”とオーダーしてくださる方もいて。嬉しいですね」と、とことん「いいひと。」なのだった。

今季はほかにも、河井博大(かわいひろお)や小林正則など、苦労人のツアー初優勝が続いており、市原もその波に乗れるか。ジャパンゴルフツアーはいよいよ折り返し地点。こんな選手も頑張っているんだということも、ぜひお見知りおきいただき、観戦の折にはぜひ、市原オリジナルの似顔絵バッヂもゲットしていただければと思います。

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