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プレーヤーズラウンジ

ツアープレーヤーたちの貴重な経験<中川勝弥>

2005/11/28 09:00

タイガー・ウッズの来日に沸いたダンロップフェニックスで、中川勝弥とそのキャディで妻のめぐみさんは「一生の宝物」となる貴重な経験をした。予選ラウンドのスタート直前に欠場を決めた片山晋呉のかわりに繰上げ出場し、ウッズ、マイケル・キャンベルという豪華ペアリングでのプレーとなったのだが、世界ランカーたちの横顔を間近にして「彼らはゴルフだけじゃない、人間としても超一流だった」と、口を揃えた。

そのとき、中川はシード権争いの渦中にいた。そんな中川の事情を知ってか知らずか2人とも、さりげなく気遣ってくれる素振りが随所に見られたという。

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特に2日目の16番。カットラインギリギリでまわっていた中川は、2メートルのパーパットを残していた。先にバーディパットを打ったウッズ。OK距離に寄せて、お先にするのかと思いきや、それをマークした。

そのとき、めぐみさんは「見た目じゃわからないけど、けっこう嫌なラインなのかな」と、思っただけだった。だが、あとからゆっくり考えてみると、「夫が微妙な距離のパットを落ち着いて打てるようにしてくれたんだ」と、気がついた。

というのも、ウッズ目当ての大ギャラリーは毎ホールで、ウッズがプレーを終えるやいなや次のホールへ大移動を始めてしまう。そのたびに、キャディのスティーブが「止まってください!」と大声を張り上げてくれるのだが、それでも人の流れは止まらない。そのホールでも、ウッズが先にパーパットを入れてしまえば、同じ事態になっただろう。

「それを防ぐためにマークしてくれたんだなあ・・・って。スーパースターなのに、そこまで細やかな気配りができる・・・。感動しました」(めぐみさん)。

一方のキャンベルも、気さくな性格で2人にあれやこれやと気を配ってくれた。最終日の朝、練習場で出会ったときも満面笑顔で右手を差し出しながら、「昨日はどうだった?」と、前日のスコアを気にかけてくれた。そのとき、そばでその様子を見ていた宮本勝昌が「すごい!!もうキャンベルとお友達?」と、うらやましがったものだ。

「2人とも、本当ならそう簡単に回れる相手じゃない。こうやって、縁あって同じ組で回らせてもらったこと、ぜひとも今後の人生に生かしたい」。2人はそう考えている。

シード権も大事だけれど、ただ目先のことばかりにプレーするのではなく、「たとえば、またもし2人に会えることがあったら、このとき自分たちが抱えていた事情を話し、2人と一緒にプレーしたことをきっかけに成長できた、と言えるように・・・。また次に出会えたとき、そう言える位置にいられるよう頑張っていけたらいいねって、あとで夫とそんなことを話し合ったんです」(めぐみさん)。

ウッズにはそう簡単には追いつけないかもしれないが、1打1打に100%以上の集中力でのぞむそのプレーぶりや、生きざまに近づくことはできるかもしれない。「そう思って、ゴルファーとして、また、人として努力を続けていきたい」と、心に誓った2人なのだった。

トーナメントで起こったルール裁定の実例

<ダンロップフェニックストーナメント>

4日目、13番ホール(パー4)のセカンド地点で競技委員要請がある。ティショットをグリーン近くまで運んだプレーヤーの球は、ギャラリーのポケットの中に入り、あわてたギャラリーはその球を手にして2メーター程、移動してしまった。

立ち会った競技委員は、球がポケット内に止まった箇所を球を持っているギャラリーと近くにいたギャラリーの証言により決定し、プレーヤーにその球をドロップさせた。 規則19-1a

読者の皆さん、このシーンは多くの方がテレビ放映でご覧になったことでしょう。規則では局外者の中や上に止まった場合、局外者がいた場所にできるだけ近い所にドロップとなります。

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