ツアープレーヤーたちのタイムトリップ<伊澤利光>
先週のアンダーアーマーKBCオーガスタ。本番直前の21日月曜日に、5歳から12歳を対象に『キッズチャリティ・ゴルフスクール』が開催された。夏休み中の地元ジュニア19人が、参加してくれたこのレッスン会。
野上貴夫、小田龍一、宮里聖志、清田太一郎ら、名だたる“講師陣”に混じって顔を見せたのは、ディフェンディングチャンピオンの伊澤利光だった。
実は、伊澤がこういったレッスン会に参加するのは珍しい。あまり饒舌に語るタイプではないだけに、本人にも臆するところがあり、なるべく遠慮してきたからだ。
それでも今回のレッスン会は大会として初めての試み。しかも、住まいのある福岡県・飯塚市から会場も遠くない。「・・・こういう機会にこそ、子供たちのために協力しなければ」との責任感から引き受けたようだ。
そしていざ本番。始まるまでにあった「上手く教えられるだろうか・・・」との懸念はあっさりと吹き飛んでいった。
本人も、長女・優美子ちゃんを筆頭に3児の父だ。その子煩悩ぶりは、ツアーでも有名だ。
「レッスンに来てくれたのは、みんなうちと同じくらいの年の子ばっかりだったし。まるで、自分の子を見ているような気持ちになって・・・」
元気な子供たちと対面するなり、一瞬で相好が崩れた。自然と笑顔になって、輪の中に入っていったのだった。
レッスンにも熱が入り、言葉もスラスラと出てくる。
「クラブをもう数センチ、短くしてあげてください」とか「練習のときは、常にここを気をつけてあげてください」などと、付き添いの親御さんにまで丁寧なアドバイスを送ったほどで、「僕も、意外と教え上手だったことが分かりました」と、言って笑った。
収穫もあった。
それは、自身の子供時代にタイムトリップできたこと。
父・利夫さんのスパルタ教育で知られる伊澤だが中学生までは、自分の好きなようにクラブを振り回し、飽きることなく、何時間でもボールとたわむれていたものだ。「子供たちを見ていると、あのころの自分を思い出して。とても新鮮な気持ちになった」という。「あんな気持ちでまた、コースに立てるといいですよね」と、伊澤。今年、不振が続くがこのレッスン会をきっかけに、トンネル脱出の良いきっかけになるのではないか・・・。
本人が一番「そうなることを期待している」そうだ。