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「存在が証明できた」シニア初戦の藤田寛之に飛ぶ“嫌み”

◇国内シニア◇マルハンカップ 太平洋クラブシニア 初日(29日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7020yd(パー72)

隣でプレーする手嶋多一が、いたずらっぽくささやいた。「ここにいるのは全員、お前のファンだ」。新型コロナウイルスの感染対策を講じて観客を動員しているシニアツアー。51歳にして初出場を果たした藤田寛之は、重圧とは無縁とばかりに首位発進に成功した。後半14番で第2打を池に入れてダブルボギーを記録しながら、9バーディで「65」。圧巻の7アンダーでデビューラウンドを華々しく飾った。

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主戦場のレギュラーツアーのシーズン再開が遅れ、1カ月前に参戦を決めた今大会。試合前の「よその家にお邪魔したみたいで、何かしっくりこない」という違和感は、ゲームに入れば徐々に薄れていった。太平洋クラブ御殿場コースは所属するチームセリザワのアカデミーの拠点であり、レギュラーの「三井住友VISA太平洋マスターズ」で慣れ親しんだコース。同大会が行われる11月のコンディションよりもソフトなグリーンにも素早く対応した。

後半のダボの直後に15番で2mを決めてすぐにバーディ。17番(パー3)でこの日一番長い10mを流し込んだ。4UTで2オンに成功した18番(パー5)で楽々2連続バーディフィニッシュ。「試合もしばらくなくて、自分の調子も良くはない。普通に回れればアンダーパーとは思っていたけれど…」。右に曲がるショットを不満にしつつ、2日間大会で優勝のチャンスを呼び込んだ。

レギュラーツアー通算18勝。顔を合わせるなり「“場違いな人”が来た」と面と向かって笑顔で先制パンチを浴びせられた。晩年に実力を誇示してきた選手だからこそ、飛ぶ嫌みにも少なからず本気が混じる。「レギュラーにいたら『シニアに早く行ってくれ』って言われるし、シニアに来たら『来るな』と言われるし…。そういう存在なんですね、自分は」。だからこそ、「なんとなく存在が証明できた感じ」と好スタートにホッとしたところもある。

初ラウンドの同伴競技者には師と仰ぐ芹澤信雄もいた。「(好スコアは)師匠の存在はだいぶ大きい。夢と言うのは大げさだけど、レギュラーのときのように一緒に行動したかった」と感慨深い。さて、その芹澤。自身は4オーバー62位で終え、弟子のプレーに太鼓判を押した。「さすがです、という感じ。完ぺきです。間違いなく優勝してくれるでしょう。彼はこういう緊張感の中で自分のゴルフができるタイプ。それがスゴイ。期待してください」
(静岡県御殿場市/桂川洋一)

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